油の融点からダイエットを考える

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この記事では、食用油の種類によってダイエットに役に立つのがあるのかどうか考えてみます。もちろん、油を飲んでダイエットできるなんてことはありません。普段使う油を替えると、よく燃えてお腹にたまりにくい油はあるのかなと思いました。

ダイエット

油には常温で固体のものと液体のものがある

油にはいろいろな種類があります。ラードみたいな動物の脂は、常温で固まっています。バターもそうですね。それに比べてサラダ油、オリーブオイルのような植物性の油は常温で液体です。

脂と油はちがうもののように見えますが、「油?と脂?と脂肪ってどうちがいますか?」という記事で書きましたが、油脂ということばで一くくりにできる同じものです。

脂肪酸によって固体か液体になるか決まる

油の性質を決めているのは、「油の性質を決める脂肪酸について調べてみた」で書いたように脂肪酸です。ラードとオリーブオイルの違いは、原料そのものの違いももちろんありますが、中に入ってる脂肪酸の違いによって常温で固まっているかそれとも液体なのかという融点の違いがでます。

たとえばラードはこんな脂肪酸で構成されているそうです。

豚肉の脂肪部分を抽出した食用油脂。脂肪酸組成はパルミチン酸 28%,ステアリン酸 13%,パルミトレイン酸 3.0%,オレイン酸 46%,リノール酸 10%,リノレン酸 0.7%,アラキドン酸 2.0%。
出典

8種類の脂肪酸から構成され、一番多いのはオレイン酸で、次がパルミチン酸です。ラードの融点は27~40℃だそうです。ラードを構成する脂肪酸の融点について調べてみました。

名称 炭素数 二重結合数 融点(℃)
パルミチン酸 16 0 63.1
ステアリン酸 18 0 69.6
パルミトレイン酸 16 1 -0.5
オレイン酸 18 1 13.4
リノール酸 18 2 -5.0
α-リノレン酸 18 3 -11.0
アラキドン酸 20 4 -49.5

融点が高いのから低いのまで揃っています。オレイン酸はともかく、融点がとても高いパルミチン酸とステアリン酸が40%以上占めているので、融点が高くなるのですね。

飽和脂肪酸は融点が高く不飽和脂肪酸は融点が低い

炭素の二重結合について記入したのは、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸を区別するためです。飽和脂肪酸は、構造が直鎖でしっかりしていて融点が高い。不飽和脂肪酸は、構造がいびつなので、弱くて壊れやすいから融点が低いのです。

主な植物油の脂肪酸組成(%)

 パルミチン酸ステアリン酸オレイン酸リノール酸リノレン酸融点(℃)
大豆油5~122~720~3550~573~8-7~-8
コーン油7~132~525~4540~600~3-10~-15
ゴマ油7~123~635~4635~480~2-3~-6
アマニ油4~92~520~355~2030~58-17~-18
オリーブ油7~151~370~854~120~60~5
パーム油35~483~737~507~1127~50
コメ油11~21 1~335~5025~400~1-5~-10

オリーブオイルは、オレイン酸が主成分で、70%~80%を占めます。オリーブオイルの融点は、あちこち探して、融点0~6℃と書いてありましたが、ちょっと疑問です。なぜかというと、私がオリーブオイルを冷蔵庫に入れて保存していたら、白く固まってしまいました。オレイン酸が主成分ですから10℃くらいになるのではないかと思います。

この表を見て感じることがいくつかあります。

生産量の多い穀物は、リノール酸がとても多いです。そして、スーパーのサラダ油の棚に並んでいる油の融点はみな低いこと。特に、亜麻仁油が、ぐっと融点が低いのは、不飽和脂肪酸の中でも炭素の2重結合が3つあるからでしょう。この表には載せませんでしたが、えごま油も亜麻仁油と同じように融点が低いです。とても壊れやすい。

穀物油は融点が低い

ダイエットという観点で、この表を見ると、毎日ラードやバターを使って料理するより、穀物油や亜麻仁油を使って料理している方が「やせやすい」といえると思います。

人の体温がだいたい37℃と考えると、ラードの融点は27℃~40℃で、体の中でがっちり固まりそうです。しかし、大豆油の融点は、-7℃~-8℃。亜麻仁油にいたっては、融点が-17℃~-18℃ですから、体の中で固まるわけがありません。こちらの油の方がさらさらしています。

しかし、意外に思ったのは、やせやすいらしい(?)ω(オメガ)3をたくさん含む亜麻仁油と比べて、大豆油でもコーン油でもごま油でもコメ油でもω(オメガ)のリノール酸の割合が高く、みんな融点が氷点下以下だったことです。スーパーで普通に売っている油でも、ラードやバターに比べてのやせやすさという意味では、亜麻仁油やえごま油と比べてそれほど変わらないのではないかと思いました。

はっきりしたのは、バターやラードを使った料理を食べ続けているとやせにくくなるだろうなということです。

まとめ

時々、亜麻仁油やえごま油など、α-リノレン酸が主成分の油を使っているとやせるという話を聞くことがあります。たしかに、α-リノレン酸は、融点が-11℃なので、とても壊れやすい油なので、燃えやすいとはいえます。

しかし、このように表を作って比較してみると、パーム油以外は融点がとても低くて、体の中に入って固体になるものはありません。

亜麻仁油やえごま油とそれ以外の油について、融点を比較してみるとそれほど差はありません。亜麻仁油やえごま油でやせるというのは、ちょっとした都市伝説のようなものかもしれませんね。

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