過酸化脂質と肌について

初夏になり、日差しが強くなってくると、気温が高くなくてもかなり日焼けします。私は自転車が趣味なので、天気のよい日には走ります。日焼けするのは気にしていなかったのですが、何年前だったか真夏にひどく日焼けしたことがあります。

わずか1日のことなのに、その跡が手にまだ残っています。顔にもシミが残ってしまいました。汗をかくと日焼けがひどくなりますね。

ところで、過酸化脂質は肌に色素沈着を起こしてシミをつくるのだとか。また、肌がくすんだりハリがなくなったり、肌の老化の原因になるそうです。脂肪酸は活性酸素で過酸化されますが、日光でも過酸化されます。

この記事では、過酸化脂質によって肌が傷まないようにするために考えられることを書いておこうと思います。私は男性なので化粧品のことは分かりません。ただ、ずっと油のことを書いてきているので、油に起こることはお肌にも起こるのが分かります。是非、参考にしてください。

料理に使う油に気をつける

お肌の表面に出てくる皮脂は、血液から脂肪をもらって分泌されます。血液と一緒に流れてくる脂肪は、食べたものの脂肪です。皮脂の60%が脂肪(トリグリセリド)でその他に遊離脂肪酸も含まれます。

脂肪はグリセリンと3本の脂肪酸からできていて、脂肪酸の組成によって性質が変わります。バターを食べれば飽和脂肪酸が多くなり、青魚を食べればDHAやEPAが多く、オリーブオイルを使っているとオレイン酸が、紅花油、ひまわり油、サラダ油を使うとリノール酸が多くなります。

ためしに顔をこすってみると、オジサンのにおいがしました。

これは脂肪が皮膚の常在菌によって分解され、脂肪酸が酸化されて短くなり、短鎖脂肪酸や加齢臭の原因2-ノネナールができているのだと思います。私は50歳をとっくに過ぎていますから。

不飽和脂肪酸は過酸化されやすい

ところで、脂肪酸は、酸化されやすい不飽和脂肪酸と酸化されにくい飽和脂肪酸があります。

過酸化されやすいのは、もちろん不飽和脂肪酸です。体によいといわれるオメガ3の脂肪酸、α-リノレン酸もとても酸化されやすいです。例外はありません。えごま油や亜麻仁油は冷蔵庫に入れないと味がすぐに変わってしまうのは酸化されるためです。

油の酸化は、自動酸化といって酸化された脂肪酸が、他の脂肪酸を次々酸化していく困った性質があります。

酸化されにくい油、例えばオリーブオイルを料理に使うようにすると肌にもよいと思います。

ココナッツオイルの脂肪酸組成

また、最近流行りのココナッツオイル(ヤシ油)は、飽和脂肪酸が大部分を占める油ですが、炭素数が少ない中鎖脂肪酸が主成分なので、消化・代謝されやすく、乳幼児食や病人食にも使われています。

飽和脂肪酸は酸化されにくい油です。ただし、一番多い炭素数12のラウリン酸でも融点が44~46℃なので、ココナッツオイル自体の融点は普段料理に使う油より高くなります。

ココナッツオイル(ヤシ油)の脂肪酸組成を調べてみました。

ヤシ油(100g中)の主な脂肪酸の種類(出典
項目 分量(g)
脂肪 100
飽和脂肪酸 86.5
8:0(カプリル酸) 7.5
10:0(カプリン酸) 6.0
12:0(ラウリン酸) 44.6
14:0(ミリスチン酸) 16.8
16:0(パルミチン酸) 8.2
18:0(ステアリン酸) 2.8
一価不飽和脂肪酸 5.8
18:1(オレイン酸) 5.8
多価不飽和脂肪酸 1.8
18:2(リノール酸) 1.8

炭素数14までの脂肪酸で全体の70%以上になります。

酸化に対抗する

私は、えごま油は、いつも朝日のえごま油を買います。一応アマゾンのリンクを貼っておきます。えごま油は、一時テレビの反響で品切れになり、しばらく買えなくなりました。今は買えるようになりましたが、適正価格は900円くらいだと思っています。近所のお店でも値段を確かめてください。高い値段で買う必要はないと思います。

この油は、箱に書いてありますが、ビタミンE(α-トコフェロール)とビタミンCを添加してあります。これは酸化防止のためです。

体の中でも同じことです。体の中でも酸素はたくさん供給されているので、脂肪酸は酸化し、活性酸素もありますから、さらに過酸化されます。体内でもビタミンCとビタミンEは協同して働きます。

過酸化脂質に対抗するには、食べものからビタミンCとビタミンEをとるのが有効な手段だと思います。

ビタミンCが多い野菜と果物

成人の1日あたり摂取量としての厚生労働省による推奨量(RDA)は100mgです。この値を下回ると欠乏症が現れる可能性があるとされているので、最低限の値です。

柑橘類ではレモンが一番ビタミンCが多いですが、他の柑橘類、オレンジでもミカンでもジュースにしてコップ1杯200ml飲めば100mgは軽く超えます。

品名 mg/100グラムあたり
アセロラ/生 1700
アセロラ/甘味種/生 800
グァバ/白肉種/生 220
グァバ/生 220
トマピー/果実、生 200
赤ピーマン/果実、生 170
ゆず/果皮、生 160
めキャベツ/結球葉、生 160
黄ピーマン/果実、生 150
キウイフルーツ/黄肉種/生 140
和種なばな/花らい・茎、生 130
パセリ/葉、生 120
とうがらし/果実、生 120
ブロッコリー/花序、生 120
レモン/全果、生 100

ビタミンEが多い食品

α-トコフェロールについて食品の含有量を調べてみました。

厚生労働省による2015年(平成27年)版の食事摂取基準においては、α-トコフェロールのみの目安量と耐用上限量が定められています。

目安量
・成人男子(18–29歳) 6.5mg/日
・成人女子(18–29歳) 6.0mg/日
上限量
・成人男子(18–29歳) 800 mg/日
・成人女子(18–29歳) 650 mg/日

アーモンドが多いですね。

ちなみに、食品に添加されるα-トコフェロールは、大豆油を精製するときに出るα-トコフェロールを使うことが多いようです。

品名 mg/100グラムあたり
せん茶/茶 64.9
アーモンド/乾 30.3
とうがらし/果実、乾 29.8
小麦はいが 28.3
抹茶 28.1
菊のり 25.0
あゆ/養殖、内臓、焼き 23.5
大豆はいが 18.5
玉露/茶 16.4
あんこう/きも、生 13.8
まつも/素干し 13.2
まつ(松)/生 10.8
しろさけ/すじこ 10.6
米ぬか 10.4
らっかせい/乾、大粒種 10.1

ポリフェノールをとる

抗酸化作用があるポリフェノールをとるのがよいと思います。おすすめは、チョコレートの奇跡を読むとチョコレートの効果がわかるで書きましたが、チョコレート。

もっと安く済ますなら、ココアパウダーを買って、毎日ココアを飲んでいるとカカオポリフェノールをとることができます。純ココア(オランダ産有名ブランド使用) / 500g TOMIZ(富澤商店) ココアパウダー ピュアココア

私は油について調べるようになってから、近所の乾物屋さんに行くようになりました。業務用ココアパウダーも意外と安く取り寄せてくれます。輸入食料品店ではなく、乾物屋さんですよ。

ココアパウダーは酸化されにくく品質がなかなか劣化しない性質があります。たくさん買っても傷みにくいのです。

オメガ3の油もとりすぎない

現在の食生活は、昔と比較して総カロリーは変わらないかやや減っているのですが、脂肪の量がかなり増えています。しかもその半分くらいがオメガ6のリノール酸だと思ってよいのではないかと考えています。

リノール酸とバランスを取るにはオメガ3のα-リノレン酸をとる必要があるのですが、体によい、必要だからといってとり過ぎるのもどうなのでしょう?

過酸化脂質になるのは、オメガ3のα-リノレン酸も同じです。

厚生労働省による2015年(平成27年)版の食事摂取基準によると、

n-6(オメガ6) 系脂肪酸

目安量
18~29(歳)男性11g/日
18~29(歳)女性8g/日

n-3 (オメガ3)系脂肪酸

目安量
18~29(歳)男性2.0g/日
18~29(歳)女性1.6g/日

これは努力目標の数字なので、実際はもっと多いですね。

過酸化脂質のことを考えると、1日にとるリノール酸の量をぐっと減らし、α-リノレン酸もとりすぎないことが大事なのではないかと思います。

ご参考まで

ツバキ油についてこんな記事がありました。

精製ツバキ油外用後, トリグリセリド値が上昇するにもかかわらず皮表過酸化脂質量は増加せず, むしろ低下することが明らかとなった。(出典

スポンサーリンク

フォローする

スポンサーリンク