脂肪をとりすぎると心配な病気

脂肪は、肥満のもとです。炭水化物と同じ炭素(C)酸素(O)水素(H)だけで構成されているのに、2倍のカロリーを持っています。炭水化物は消化されるとブドウ糖まで分解されるので、たくさん食べていると糖尿病の心配が出てくるのは分かります。

脂肪ももちろんエネルギー源になりますが、脂肪は糖に変化はしないので、血液中に放出された血糖を下げるためのインスリンを必要としません。

かなり前の本ですが、丸元淑生/丸元康生著「図解 豊かさの栄養学〈2〉健康の鍵・脂肪は正しくとろう 」の中で、脂肪のとり過ぎは、乳がんと結腸がんのリスクを高めると書かれていました。

脂肪をとり過ぎると間違いなく太るから、血圧が上がってコレステロールが上がって、血管が詰まりやすくなるから循環器系の病気になるのかと思っていました。(もちろん、これはあると思います)

一方、肉を食べ過ぎるとがんになりやすいといわれると感覚的にそうなのかなと思います。肉はいろいろなものからできているし、飼育するときの飼料や家畜の病気の有無も関係するかもしれない、など思います。

しかし、わざわざ「脂肪」と書いているのです。油の構造が分かると血液検査の中性脂肪がわかるよで書きましたが、脂肪は化学的な構造がきちんと決まっています。

脂肪酸が脂肪の性質を決めるのですが、脂肪自体は構造が決まっています。

繰り返しになりますが、脂肪は炭水化物と同じ炭素(C)酸素(O)水素(H)だけで構成されているのです。何だかごはん(お米)を毎日食べていたらがんになるといわれたような違和感があります。こんなことは油の話を書き始めるまで考えたことがありませんでした。

がんは酒を飲みすぎたりタバコを吸ったり、有害な物質など体によくないものに毎日触れていると発生するように思っていました。

脂質と癌 (脂質栄養学シリーズ)」によれば、日本において、癌による死亡率数が、総死亡数に占める割合は、1935年では4.3%だったのが、1965年には15.2%になり、1995年には28.5%、1997年には30%を超えています。この本は絶版なので図書館で借りるとよいと思います。

この間、日本の食生活の変化は総エネルギー量は変わらないものの、糖質からのエネルギーは減少し、脂質由来エネルギーの急激な上昇がありました。

脂質からの摂取エネルギーが総摂取エネルギーに占める割合は、1955年には8.7%でしたが、1998年には26.3%になり、1955年では、20グラム/日程度だったのが、1998年には58グラム/日まで増えています。それから20年近く経った現在でも、総摂取エネルギーは下がっているかもしれませんが、ほとんど変わらないでしょう。

食事が欧米型になったのが、がんが増えた原因だとずっと前からいわれています。

しかし、乳がんと脂肪の量についての研究は、1942年にはすでに発表されていたそうです。ラットを使った実験ですが、高脂肪食を与えたラットでは乳がんの発生が多くなり、さらに発がん物質投与後に乳がんが発生するまでの期間が短縮されることも報告されていました。

この時代にこんな研究がされていたのは、油と乳がんの関係に気がついた人が一定数以上いたのだと思います。

タンパク質というのは、毒にも薬にもなるような性質があります。しかし、炭水化物や脂肪は炭素(C)酸素(O)水素(H)だけでできているので、無害かと思っていましたが、そうでもなかったのですね。

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