DHAを減らさないようにサバの味噌煮をつくる

サバは秋が旬で「秋サバ」といわれます。脂が乗っていてうまいです。また、サバの脂肪分にはDHAがとても多いです。サバは煮物にしてもおいしいですが、加熱するとDHAがだんだん減って行きます。どんな方法で調理したらよいのか調べてみました。

サバ味噌煮

サバのDHAは多い

まずは、全ての食品でDHAのランキングを調べてみました。

さばが4位、7位、9位、10位に入っています。干物や焼いたものは水分が飛ぶのでDHAの値は大きくなりますが、水煮でも2500mgあります。2.5gですから1日にとる量としては十分です。

順位 食品 成分量
100gあたりmg
1 あんこう/きも、生 3600
2 くじら/本皮、生 3400
3 くろまぐろ/脂身、生 3200
4 (さば類)/加工品/開き干し 3100
5 やつめうなぎ/干しやつめ 2800
5 さんま/皮なし、刺身 2800
7 みなみまぐろ/脂身、生 2700
7 たいせいようさば/焼き 2700
9 (さば類)/加工品/しめさば 2700
10 (さば類)/たいせいようさば/水煮 2500

大西洋サバも秋が旬です。アイルランド沖で産卵され、ノルウェーで獲れるサバのことをいうようです。サバによってDHAの量はずいぶん違います。大西洋サバがダントツに多いです。これはちょっとした発見でした。

マサバとゴマサバは近海のサバです。サバ缶はDHAの数字からすると近海ものを缶詰にしたようです。身の水分が減ると100gあたりのDHAの量は増えます。

さば
100gあたりDHAmg
まさば/生 970
まさば/水煮 1400
まさば/焼き 1500
たいせいようさば/生 2300
たいせいようさば/水煮 2500
たいせいようさば/焼き 2700
ごまさば/生 830
ごまさば/水煮 820
ごまさば/焼き 1000
缶詰/水煮 1300
缶詰/みそ煮 1500

オメガ3系脂肪酸の食事摂取基準はだいたい男性女性とも目安量は2gくらいです。煮物100gを食べるとほぼ間に合いそうです。

缶詰って結構よいですね。安くてDHAも入っています。魚の缶詰は、摂氏120℃で約1時間高温高圧殺菌されるそうです(出典)が、DHAは水煮缶にも味噌煮缶にもしっかり入っています。α-リノレン酸は熱に弱いのですが、炭素数がα-リノレン酸より多くて22個あり、二重結合が6個もあるのに意外です。

缶詰は空気を抜いて密閉されているので酸化されにくいのかもしれません。家庭で味噌煮を作る場合は、話は別です。

加熱時間が長いとDHAは減る

サバの味噌煮を作るとき、サバを長時間煮込むほど、できあがった味噌煮に残っているDHAの量が少ないことが分かりました。サバの内部の温度が100℃になるように加熱されると、だいたい30分でDHAの量は半減してしまいます。

加熱されると、サバの身は収縮します。すると身の中にあるDHAが絞り出されるように煮汁に流れ出てしまうためです。また、長時間加熱されるとやはりDHAは壊れてしまいます。

DHAがたっぷりの味噌煮をつくるには、加熱時間を短くしなければなりません。

サバのおいしい味噌煮をつくる

一般に煮物をつくるには時間がかかります。味がしみ込まないとおいしくないからです。しかし、サバを煮込むと30分でDHAが半減してしまう。加熱時間を短くしておいしく仕上げるにはどうしたらよいのでしょう。

ここから先は、NHKためしてガッテン〈9〉―雑学読本に教えてもらいました。

そのコツは、調味料と酒を加えた水に先にサバを入れてから煮るという方法です。煮汁が冷たいうちにサバを入れた方が味がしみ込みやすいのです。酒のアルコールは味の成分のしみ込みを助けてくれます。

もし、沸騰した煮汁に酒を加えても、アルコールがすぐに飛んでしまい、効果が得られません。酒にはアミノ酸や糖分も入っていますから、味つけに関わりますが、アルコールの働きは、温度が上がれば効果がなくなってしまいます。

材料

  • サバの切り身・・・4切れ
  • 濃口しょうゆ・・・60ml
  • 水・・・300ml
  • 酒・・・100ml
  • 砂糖・・・80~120g(量を調整)
  • 味噌・・・140g
  • にんにく・・・60g(厚めにスライス)

作り方

  1. サバは80~90℃の湯にさっとくぐらせ、氷水につけ、ぬめりを取る。にんにくは厚めにスライスしておく。
  2. 直径20~24㎝くらいの深めの鍋に水、濃口しょう油、酒、砂糖、にんにく、さばを入れ、落としぶたをしてから火をつける。
  3. 味噌を鍋の煮汁で、溶いておく。
  4. 2が沸騰したらアクを取り、3の味噌を加える。
  5. 強火と中火の中間の火力で、6分間煮込む。火力の目安は、落としぶたが持ち上がり、かつ吹きこぼれない程度。煮込み時間は魚の大きさで調整する。
  6. 火を止めたあと、落としぶたをしたまま10分間置き、余熱で火を通す。

サバの大きさと加熱時間には目安があります。

一切れの重量 加熱時間
120g超~149g 7分
150g超~179g 8分
以降、30gを超えて増えるごとに、
1分ずつ加熱時間を増やします。

まとめ

煮魚というと、魚くささを取るために何となく長く煮込むような気がしていましたが、そんなことはしなくてもできるようです。アルコールの役割を初めて知りました。煮物に入れる酒は、糖分やアミノ酸も入っていますが、アルコールが味をしみ込ませやすくするために入れています。

缶詰は、金属が中身に溶け出さないのだろうかという心配がありますが、保存料を使わなくても長期保存できるなかなかの優れものです。

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