オメガ3についての記事はこの順番で読んでほしい

オメガ3についてこれまで書いてきた記事についてまとめました。この順番に読んでいただければ、オメガ3とオメガ3の油について知っていただけるのではと思います。

亜麻仁油

オメガ3とはどんな意味なのか?

オメガ3は油(脂肪)を構成する脂肪酸の種類の一つです。オメガ6の脂肪酸とともに必須脂肪酸といわれ、必ず食べ物から摂らなければならない脂肪酸です。

「オメガ3」の意味は、脂肪酸のオメガ端から3番目に炭素同士の二重結合があるということです。脂肪酸の構造が分かれば簡単に理解できます。オメガ3脂肪酸とはどのようなものか?構造から理解しようという記事で詳しく説明しました。

オメガ3脂肪酸とはどのようなものか?構造から理解しよう
最近、テレビで「オメガ3のオイル(油)」が体によいという特集をよく見るようになりました。オメガ3とはオメガ3脂肪酸のことです。油のことを知る...

オメガ3脂肪酸にはいくつか種類がありますが、α-リノレン酸EPADHAが特に重要です。

植物油に含まれているオメガ3脂肪酸はα-リノレン酸です。α-リノレン酸は体の中で変換され、EPA、DHAに変わっていきます。具体的には、炭素数が増えて、炭素同士の二重結合数が増えます。

α-リノレン酸は、炭素数が18で炭素同士の二重結合が3個ありますが、EPAは、炭素数が20で炭素同士の二重結合が5個あります。さらに、DHAは、炭素数が22で炭素同士の二重結合が6個あります。

この反応は、オメガ6のリノール酸と拮抗して進みます。それを知ると、リノール酸を摂り過ぎている今の時代、オメガ3のα-リノレン酸を摂ってバランスをとらなければならないと理解することができます。α-リノレン酸からEPA、DHAに変換するまで5つの反応があるという記事に書きました。

α-リノレン酸からEPA、DHAに変換するまで5つの反応がある
少し前にアラキドン酸はリノール酸をとっていれば不足しないでリノール酸からアラキドン酸まで変換されていく順番を書きました。 今度はオメガ...

食用油の中のα-リノレン酸

植物油の中のオメガ3とは、α-リノレン酸のことです。α-リノレン酸がたくさん入っている油は、えごま油と亜麻仁油が昔から知られています。

今はたいていのスーパーにえごま油と亜麻仁油が並んでいます。しかし、他にもサラダ油、ヒマワリ油、ごま油、キャノラー油、サフラワー油などいろいろな油が並んでいます。

どのように違うのでしょう。

α-リノレン酸がどのくらい入っているのか比較するには、油を構成する脂肪酸の組成を比較するとよく分かります。

α-リノレン酸について含有率を食用油によって比較してみたα-リノレン酸の効果や必要量は?では、いろいろな油の脂肪酸組成をグラフに書き、α-リノレン酸の割合を比較しました。

また、α-リノレン酸の効果効能を調べて、α-リノレン酸の1日の必要量を調べました。

α-リノレン酸について含有率を食用油によって比較してみたα-リノレン酸の効果や必要量は?
オメガ3の油が体によいといわれて、今では亜麻仁油を使ったマヨネーズが普通に買えるようになりました。この記事では、いろいろな食用油に含まれてい...

オメガ3の油は人気があり、油の種類も増えました。以前は、えごま油、亜麻仁油だけでしたが、サチャインチオイル(インカインチオイル)、チアシードオイル、に加え、新しくカメリナ油も出てきました。

オメガ3の油は5種類あるという記事ではこれらを紹介しました。もちろん、脂肪酸組成をグラフにしてあります。

オメガ3の油は5種類ある
オメガ3のαリノレン酸を含む油は、えごま油と亜麻仁油がよく知られています。少し前なら、どちらも自然食品店か輸入食品店に行かないと買えなかった...

特に、カメリナ油はまったく初めて聞きました。北海道でも栽培されているようですが、どんな作物なんだろうと思って調べました。カメリナオイルは加熱できるオメガ3系の油という記事にまとめてあります。

カメリナオイルは加熱できるオメガ3系の油
オメガ3系のえごま油と亜麻仁油はどこでも買える油になってきました。最近では、マヨネーズも出て来ました。しかし、冷蔵庫に入れておいても味が変わ...

また、たまに話題として出て来ますが、亜麻仁油の亜麻の種子にはシアン化合物が入っているのが知られています。体には毒です。しかし、厳密に検査されているので心配はないですよ。このことは亜麻の種子には毒がある?という記事で書きました。

亜麻の種子には毒がある?
亜麻仁油は、本当にポピュラーな油になりました。ほんの数年前なら輸入食料品店か、自然食品店にしかなかったように思います。今は、たいていのスーパ...

食品の中のオメガ3

オメガ3脂肪酸には、α-リノレン酸、EPA、DHAがあります。このうち、植物に含まれているのは、α-リノレン酸だけです。EPAとDHAは青魚の脂肪に含まれています。

それぞれ、どんな作物、どんな魚にどのくらい入っているのか調べてみました。食べ物でどのくらいオメガ3脂肪酸を摂れるのでしょうか?

植物

α-リノレン酸が多い食品ランキングでは、いろいろな種類の食品について含有量を調べました。穀類、いも及びでん粉類、豆類、種実類、野菜類、果実類、きのこ類、藻類、し好飲料類、調味料及び香辛料類で調べました。すべて植物です。

えごまと大豆に多いことは分かっていましたが、それ以外に多いものはないかなと興味津々だったのです。しかし、結果は、えごまの種がダントツに多かったです。

α-リノレン酸が多い食品ランキング
ω3(オメガ3)のαリノレン酸は、えごま油と亜麻仁油にたくさん含まれています。それはよくわかっているのですが、その他の普段食べる食品にはどの...

青魚にEPAやDHAが多いことはよく知られていますが、脊椎動物である青魚にとってもオメガ3は必須脂肪酸です。魚の脂肪にあるEPAやDHAは藻や微生物由来ですとでは、魚の脂肪と畜肉の脂肪の脂肪酸組成も比較してみました。

魚の脂肪にあるEPAやDHAは藻や微生物由来ですと
魚由来のサプリメントでDHAとかEPAというのが20年くらい前からあります。DHAは頭がよくなるとかぼけない成分といわれ、EPAは血液をサラ...

この記事を書いた時に、EPAやDHAはラビリンチュラ類のような海産の微生物によって生産されたものが、食物連鎖の過程で魚の体内に濃縮されたということが分かりました。魚はEPAやDHAをつくるわけではないのです。

そこで、次にラビリンチュラ類のDHAとEPAが青魚の脂肪に移るという記事で、さらに詳しく藻について調べました。ラビリンチュラ類は光合成でEPAやDHAをつくっているのかと思いましたが、これらは葉緑体をもっていません。

従属栄養生物として、えさとなるものから栄養を吸収してEPAやDHAをつくっていました。

ラビリンチュラ類のDHAとEPAが青魚の脂肪に移る
魚の脂肪は、オメガ3のDHAやEPAが豊富です。これは、魚が食べる藻に由来するという話は以前軽く調べたので、何となく知っていました。藻は葉緑...

また、魚の脂肪に含まれているEPAとDHAの量について魚をたべるとどのくらいDHAとEPAがとれるかなという記事で、調べてみました。魚を100gくらい食べることは普通のことですから、魚を食べると十二分にEPAとDHAを摂ることができます。

魚をたべるとどのくらいDHAとEPAがとれるかな
ω3(オメガ3)の脂肪酸であるDHAとEPA。最近テレビを見ているとω3(オメガ3)の油よりもサプリメントとしてDHAとEPAをよく見るよう...

オメガ3の油と酸化

私が初めて使ったオメガ3の油は亜麻仁油でした。その後、えごま油をためしに買って来て使ってみたら味にクセが全くないので、それから、えごま油専門になりました。

しかし、どちらも冷蔵庫に入れっぱなしにして使い忘れていると、魚くさくなります。酸化しやすいのです。

そこで、酸化されやすいオメガ3の油を保存する方法について調べました。

亜麻仁油の酸化を抑える保存方法では、4℃以下(冷蔵庫の庫内温度)で保存。マヨネーズを作る。そして、ごま油を少し混ぜる方法を紹介しました。ごま油の抗酸化性作用は抜群に強いようです。

亜麻仁油の酸化を抑える保存方法
私が初めて使ったオメガ3の油は、亜麻仁油でした。少し独特の苦みがありましたが、しばらく使っていました。その後、同じオメガ3のえごま油を使った...

また、オメガ3の油は加熱しても酸化が進みます。オメガ3の油の加熱についてという記事では、ビタミンEとビタミンCを添加したものなら、加熱料理に使っても大丈夫であることを書きました。もちろん、程度問題ですけれども。

オメガ3の油の加熱について
オメガ3の油は酸化しやすい。EPAやDHAが豊富な青魚はアシが早い。すぐに腐ってしまいます。私は過去にえごま油と亜麻仁油を1回ずつ、使うのを...

酸化しやすいオメガ3の油は、体の中でも酸化しやすいのではないか、少し考えると出てくる疑問です。からだの中での不飽和脂肪酸の酸化で調べてみました。α-リノレン酸は体内では活性酸素を抑える性質があるのだとか。

からだの中での不飽和脂肪酸の酸化
脂肪酸の自動酸化や過酸化のことを知ると、不飽和脂肪酸もとり過ぎはきっとよくないだろうなと思うようになりました。よほど変わった仕組みでもなけれ...

さらにオメガ3脂肪酸は酸化ストレスを軽減するでは、オメガ3脂肪酸は生体内では酸化的ストレスを食い止めるはたらきがあることを示しているらしいことが分かりました。う~ん、不思議だ。

オメガ3脂肪酸は酸化ストレスを軽減する
食べものは、もしそれが有害なら、おいしくてもやがて食べられなくなると思います。日本人は魚をずっと食べてきました。 酸化のことを考えると...

オメガ3の効果

オメガ3の効果について調べました。

最初に書いておきたいのですが、オメガ3脂肪酸が入った油でやせるなんて誰が言いはじめたのでしょう?油は1gあたり9kcalあり、炭水化物の2倍のカロリーを持っています。

私の友人は、玄米おにぎりに亜麻仁油をつけて食べるのが気に入ってしまい、短期間で5キロ太りました。油は太ります。常識的に考えましょう。

オメガ3脂肪酸、この場合、魚油なのでEPAやDHAですが、うつに効果があるという疫学調査がありました。疫学調査は、たくさんの人数を追跡調査して調べています。

ただし、普段から魚をよく食べている日本人には関係ないようです。オメガ3の脂肪酸はうつに効果があるという記事を書きました。

オメガ3の脂肪酸はうつに効果がある
油について本をいろいろ読むようになった初期に、油の正しい選び方・摂り方―最新 油脂と健康の科学を読みました。オメガ3のα-リノレン酸を豊富に...

また、これはオメガ3の単独の効果ではないのですが、えごま油とオリーブ油を混ぜると、えごま油だけよりも総コレステロール値やTG(中性脂肪)値が低くなる効果があり、また、血栓をつくりにくい効果がある論文も見つかりました。

オリーブオイルとえごま油(しそ油)を組み合わせると効果がありそうだ
私の友人にオリーブオイルがとても好きな人がいます。何でも一度オリーブオイルを自分で絞ったことがあるらしく、それを使ったら友人のからだにとても...

さらに、オメガ3脂肪酸は、脂肪酸の中で優先的にエネルギー源になるようです。ただし、優先順位は、いつでもブドウ糖の方が先です。燃えやすい脂肪酸であることは確かなようです。

だからといってオメガ3の油を飲むとダイエットに役に立つわけではないので、くれぐれも勘違いしないようにしてくださいね。EPA・DHA、α-リノレン酸は優先的にエネルギーに変わるという記事に書きました。

EPA・DHA、α-リノレン酸は優先的にエネルギーに変わる
時々、オメガ3の油をとっているとダイエットに役に立つという記事を見かけることがあります。いつも書いていますが、油はとてもカロリーが高く、1g...

この記事に関連して、もう少し深く調べてみました。

使う油を完全にオメガ3の油(魚油)にすると、運動したときに脂肪が分解されて燃えやすくなるようです。運動してダイエットしたい人は、使う油をオメガ3の油にすると、効果が上がるかもしれません。脂肪を燃焼させるならオメガ3をとってオメガ6を制限して運動することに書きました。

脂肪を燃焼させるならオメガ3をとってオメガ6を制限して運動すること
毎日オメガ3の油を飲んでいるとダイエットできるなんて都合のよいことはありませんが、オメガ3の脂肪酸は燃えやすいらしいです。以前、EPA・DH...

勘違いしてはいけないのは、オメガ3の魚油をサプリメント代わりに摂って運動するとやせるということではないのです。毎日食べる食事を魚中心にするとか、使う油をオメガ3の油にするという意味です。

オメガ3を食べる

私が知り合った完全ベジタリアンの一人は、炭水化物(ごはん、パン)を一切食べずに、オメガ3の亜麻仁油をエネルギー源にしていました。豆は食べていたかどうか分かりませんが、肉は食べない人なので多分食べていたのではないかな。

当時、70歳をとっくに過ぎていましたが、歯も髪も肌もとてもきれいでした。

私は、ドレッシングで油を使うのは好きですが、何でもかんでも油をかけて食べたいとは思いません。

魚は好きです。刺身は毎日でもよいくらいですが、昔に比べたら漁獲量が減って、とても高くなりました。それなら、ボディービルダーがよくやっていた(?)ツナ缶を食べるのはどうかなと思って調べました。もちろん、ノンオイルのものです。EPAとDHAをおいしく毎日食べるために考えたで書きました。

EPAとDHAをおいしく毎日食べるために考えた
私は50代半ばで、記憶力が落ちてきているのが気になっています。視力もこの3年ぐらいでかなり落ちました。 ずっと記事を書いてきて、オメガ...

さらに、DHAが多いサバの味噌煮のよい方法を調べて、DHAを減らさないようにサバの味噌煮をつくるを書きました。

DHAを減らさないようにサバの味噌煮をつくる
サバは秋が旬で「秋サバ」といわれます。脂が乗っていてうまいです。また、サバの脂肪分にはDHAがとても多いです。サバは煮物にしてもおいしいです...

もう一つ。私も含めた油のとり過ぎを気にする人のために。えごま油ではなく、乾燥させたえごまの種を炒ったものをすりゴマとして使うのです。搾った油ではなくカサがありますから、それほど大量に使えません。よい方法だと思います。エゴマの実の食べ方はすりゴマにするとおいしいらしいという記事に書きました。

エゴマの実の食べ方はすりゴマにするとおいしいらしい
病気を寄せつけない腸寿食を読んでいたら面白いことが書かれていました。この本は、カイチュウ博士藤田紘一郎先生と料理研究家魚柄仁之助さんの共著で...

オメガ3の摂りすぎ

何ごとも、過ぎたるは及ばざるごとしといいます。体によくて人気のオメガ3ですが、摂りすぎによる害はないのでしょうか?

オメガ3脂肪酸はとり過ぎても害にならないのかに書きましたが、出血時間が延びることと、高中性脂肪血症の患者さん、高血圧症の患者さん、糖尿病の患者さんに魚油やEPAやDHAを含むカプセルを投与すると、LDLコレステロールが上がったそうです。

オメガ3脂肪酸はとり過ぎても害にならないのか
過酸化脂質のことを知るようになって、いろいろな本を探してひっくり返すようになりました。HNE(4-ヒドロキシ-2-ノネナール)は、ずいぶん昔...

まとめ

オメガ3の油が体によいと聞くと、サプリメントのようにたくさん摂ろうとする気持ちになりやすいです。魚を食べることならともかく、オメガ3の食用油を利用するようになった歴史はそれほど古くありません。

オメガ6、リノール酸を摂りすぎている関係でオメガ3の油を使うようにすすめられています。

しかし、健康を気にする年齢になったら、油をとりすぎないことを基本とした方がよいです。オメガ3は必須脂肪酸ですが、少し摂っていればよいのです。

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