再生しない細胞のことを考えると油は重要かもなあ

数日前、いつものようにネットを散歩していたら、再生しない細胞のことを書いていた人がいました。一瞬「そんなのあったっけ?」と思ったのですが、昔から、大人は記憶力が悪くなると「脳細胞は減るばかり」と話していましたっけ。自分もその年齢になり、「あれあれそれそれ」が増えてきて「脳細胞が減っているから」と何にも考えないで話していたことを思い出しました。

再生しない細胞とは?

ちょっと調べてみると、細胞には常に再生する細胞傷つくなど条件つきで増殖再生する細胞再生しない細胞の3種類あるそうです。

細胞の寿命
白血球 3~5日
腸の上皮細胞 3~5日
血小板 10~14日
皮膚 1ヶ月
赤血球 4ヶ月
肝臓 1年半
2~10年
脳(神経) ほぼ一生

常に再生する細胞は、たとえば赤血球。120日程度で死んで再生を繰り返すそうです。表皮(皮膚)や消化器系の上皮も新しい細胞が作られ表面の細胞は死んで脱落を繰り返します。

条件つきで増殖再生する細胞は、たとえば、肝細胞。この話はよく聞きます。手術などで一部を除去すると猛烈に増殖します。例えば肝臓の70%を切除しても1週間程度で元に戻るとか。

再生しない細胞は、神経細胞、骨格筋細胞、心筋細胞です、年をとるとゆっくり減少していきます。骨格筋細胞とは、筋肉の細胞です。しかし、神経細胞と、心筋細胞が再生しないとは。心臓のことも聞いたことがありましたが、ピンと来ていなかったです。今、これを書きながらはっきり分かりました。

人間の細胞は3ヶ月で入れ替わるなんて、よくサプリメントのCMでやっていますが、本当に人は自分に都合のよい話しか聞かないものです。つくづくそう思いました。

再生しない細胞の寿命は私の寿命と同じ

たとえば私の脳神経の細胞が再生しないなら、私の脳神経の細胞年齢は、私の年齢とほぼ同じだと思います。普段の生活では、ちょっとした傷ができてもそれが治っていくのを経験しています。もちろん、これは細胞が再生して傷を消してくれているのです。その一方で、一つの細胞が54年も生きているのかと思うと、驚きますね。

ところで、私はずっと油について書いていますから、一つの細胞が54年も生きているというと疑問がわいてきます。細胞膜はリン脂質といって、リン酸と2本の脂肪酸からできていました。脂肪酸のうち、特に不飽和脂肪酸は酸化されやすく、脳細胞の細胞膜にたくさんあるDHAはものすごく酸化されやすい脂肪酸です。

DHAを脂肪にたくさん蓄えた青魚は、足が早くてすぐに腐り始めます。生きている状態と死んだ状態を比べるのは無理があるかもしれませんが、では、物質としてのDHAについて考えたらどうでしょう?DHAはとても酸化されやすい。そんな脂肪酸が、1つの細胞の中で54年も変わらずに存在するでしょうか?

昔のえらい哲学者は「万物は流転する」といったり、日本でなら「諸行無常」といわれていました。全てのものは変化するということです。

再生しない細胞は生まれ変わらないがリフレッシュする

今はネット上でたくさんの人たちがQ&Aのやりとりをしています。そのやりとりを元に調べ始めましたが今回はとてもそれが役に立ちました。まず最初に、私が一番疑問に思ったこと。神経細胞の細胞膜は、とても酸化されやすい脂肪酸でできています。細胞膜に同じ脂肪酸がずっと使われるのかどうか?

これは、日本ブレインヘルス協会のサイトにあった記事、No.12 年齢とともに“かたく”なるアタマで分かりました。詳細はリンク先の記事をじっくり読んでいただければ分かります。とても分かりやすい記事です。

神経細胞自体は再生しません。しかし、神経細胞の細胞膜は、常に新陳代謝し、リニューアルされているそうです。ただし、細胞が老化するに従い、細胞膜の流動性が悪くなるようです。この記事の実験では、リノール酸からつくられるアラキドン酸の、神経細胞の細胞膜の流動性に対する効果を確かめていました。

また、細胞の内部については、オートファジー(自食作用)という仕組みがありました。

オートファジーとは細胞が持っている、細胞内のタンパク質を分解するための仕組みの一つです。細胞内部で行われます。酵母からヒトにいたるまでの真核生物に共通しています。真核生物とは、細胞核をもつ細胞からなる生物のことをいいます。

細胞内のタンパク質を分解するとは、細胞内での異常なタンパク質の蓄積を防いだり、過剰にタンパク質合成したときや栄養環境が悪化したときにタンパク質のリサイクルを行ったり、細胞質内に侵入した病原微生物を排除するという目的があるようです。また、ミトコンドリアなどの細胞内小器官も分解できます。

これだけだと、細胞内のタンパク質が古くなったから分解したのかなという程度しか分かりません。しかし、さらに調べていくと、オートファジーによる神経細胞内浄化の意義の解明という記事が見つかりました。

この実験では、神経系細胞のみでオートファジーの能力を欠如するマウスを作製し、オートファジーが神経系細胞で行われないどうなるかということを確かめています。ほぼ正常に生まれたマウスには、結果として異常タンパク質が蓄積、神経細胞の一部は変性・脱落し、時間が経過すると運動障害まで起こるようになりました。

この実験から、オートファジーが行われないと短時間で障害が出始めるので、オートファジーは日常的な神経細胞内の掃除屋として極めて重要であることが私にも理解できました。

再生しない細胞も、1個の自立した生き物だと考えると、長く生きていくために自分の体の中を新しくする仕組みをもっていました。ちょっと安心しました。

また一方で、 脳内で神経細胞は新生している!という記事も見つけました。脳と記憶との関係でよく出てくる海馬と呼ばれる部分の歯状回と呼ばれている部位でのことだそうです。

そんな発見が今後どんどん出てくるといいなと思いますが、神経細胞が再生しない、いや、最大限の希望を加えても、再生しにくい細胞というのは事実なのでしょう。

さて、何を食べますか?

この記事を書いて、私は、はっきり再生しない細胞のことを意識しました。しかし、再生しない細胞もリフレッシュするための仕組みを持っています。

貴重な再生しない細胞に長生きしてもらわなければなりません。何しろ神経細胞ですから重要です。私が食べたものでリフレッシュしてもらうのだったら、食べものについて考えなければいけないなと思いました。

脳の神経細胞の細胞膜にはDHAが多く、これは必須脂肪酸ですから、食べものからとるしかありません。αリノレン酸は、DHAの原料になりますから、ω3(オメガ3)の油のえごま油や亜麻仁油を日常的に使う意味がありますね。今まで油の選択について強い気持ちを持っていたわけではないのですが、これからは自分に必要な油を使うようにしようと思います。

あとは、魚を食べることと、魚の脂肪のもとになっている藻でしょうか。藻についても調べてみようかと思っています。それにしても、必須脂肪酸は植物が生産しているのですから、われわれは植物のおかげで生きていられるのですね。

オートファジーについては下記の本が出ていました。改めて読みましたが、とても面白いです。

細胞が自分を食べる オートファジーの謎

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