オリーブオイルはいつからどんな用途に使われていたか

オリーブは少なくとも5000年前から栽培され、オリーブオイルの製造業は紀元前2000年、つまり、4000年前からあったそうです。オリーブオイルの使用方法は、ランプの燃料以外、今とあまり変わらないです。

オリーブの木

何年か前に買って来て「積ん読」になっていたスパイス、爆薬、医薬品 – 世界史を変えた17の化学物質(中央公論新社 2011)という本があります。中にオレイン酸についての章があり、思わずじっくりと読みました。

もちろん、オリーブオイルの話です。

画像にアマゾンへのリンクを貼りました。

オリーブオイルのように長く使われてきたものはからだに安全だと思います。もし、長い長い歴史で体によくないことが分かれば使われなくなるからです。

ところで、オリーブオイルは一体、どのくらい前から使われてきたのでしょう?詳しく知りたいと思いました。

オリーブは少なくとも5000年前から栽培されていた

果実を目的としての栽培は少なくとも5000年前から始まっていたそうです。

最初に栽培されたのは、一般に地中海東部周辺の地域と考えられている。現在の国で言えばトルコ、ギリシャ、シリア、イラン、イラクなどだ。

オリーブの木 Olea europaeaは、Olea 属の中で果実を目的に栽培されるものとしては唯一の種である。少なくとも五千年、恐らくは七千年もの間、栽培されてきたという。

さらに、油の製造業はクレタ島から始まったと書かれていました。

オリーブの栽培は地中海東部沿岸からやがてパレスチナ、そしてエジプトに広がった。ある専門家によれば、栽培はクレタ島に始まったという。ここでは油の製造業が栄え、紀元前二〇〇〇年にはギリシャ、北アフリカ、小アジアに輸出していたらしい。

クレタ島の場所も確認しました。

クレタ島
ギリシャ

オリーブ油はどんな使い方をされていたのか?

知りたいのは食品としてのオリーブ油なのですが、この本は化学寄りの本なので、残念ながら殆ど書かれていませんでした。

読みながら、パスタに絡めて食べていたとか、トマトソースに使われていたとか、つい、今と同じようなことを考えてしまったのですが、そのことは別な記事のために調べたことがあります。トマトソースでパスタを食べるようになったのはいつ?を読んでみてください。

トマトソースでパスタを食べるようになったのはいつ?
パスタといえばトマトソース。しかし、トマトの原産地はアンデスでした。16世紀にナポリにトマトが入ってきてからトマトソースができるまで100年。パスタと一緒に食べられるようになるまでにその後数十年かかっています。結構時間がかかっていました。ト

パスタを食べるようになったのは17世紀後半からなので、オリーブ栽培5000年の歴史から考えると、すごく最近のことになります。

ランプの燃料、化粧品、筋肉、髪の手入れに

オリーブオイルの使い方、ランプの燃料以外は、今とほとんど変わりないように思います。

オリーブ油を満たしたランプは、暗い夜の明かりとなった。化粧目的にも使われた。ギリシャやローマの人々は、風呂から出るとこの油を皮膚に塗った。

また、運動選手も使った。彼らは筋肉の柔軟性を保つのにオリーブ油によるマッサージが必須と考えた。

レスリング選手は、お互い相手の体を掴めるように、油を塗った上に砂や土をつけた。そして競技の後は、痛みをとって傷を癒すために、入浴してオリーブ油をたっぷり塗り、マッサージするのが習慣となっていた。

女性は肌を若く見せるために、また髪に輝きを与えるためにオリーブ油を使った。ハゲを防ぎ、強さを保つとも考えられた。

さらに薬草をオリーブ油に溶かす使い方も行われていました。

薬草を溶かして医薬品としても使用

香りが油に溶けるのは、エッセンシャルオイルのことを思い出すとわかりやすいです。香りが溶けたオリーブ油は、特別な効果を持ちます。

薬草の香りに関係する化合物は、油に溶けることが多い。このため、月桂樹、胡麻、薔薇、ウイキョウ、薄荷、ビャクシン、サルビアなどの葉や花はオリーブ油に漬け込んで使われた。

異国風の素晴らしい香りのエキスができたという。ギリシャの医師たちは、オリーブ油やこうしたエキスを吐き気、下痢、潰瘍、不眠症など、さまざまな病気に処方した。

エジプト初期の医学文書をみると、オリーブ油についての言及は内服、外用とも膨大な数に上る。

個人的には、カレーを作る時、スパイスをオイルに入れて火にかけて香りをオイルに移すのですが、それを思い出していました。

最後にこの本について

私は油の話を調べて書くために、化学の本を読むようになりました。

訳者あとがきで、小林力さんはこのように書かれていました。

本書の対象読者
1.化学を学び損ねた人(本日が再スタートのチャンスです)
2.化学が嫌いだった人(分かれば好きになるものです)
3.知識を増やしたいビジネスマン(すぐには役立たない知識にこそ価値がある)
4.国立大学を目指す受験生(一冊で世界史と化学の二科目はお得です)
5.大学に入ってこれから化学を学ぶ人(スタートダッシュが大事です)
6.化学を専門にするが人文科学も好きな人(私でした)
7.授業用に雑学ネタが欲しい化学科の教授(ネットで簡単に深く掘れます)
8.偶然これを手に取ったあなた(家に帰って構造式を実際に書いてみましょう)

構造式も出て来ますが、オレイン酸以外の章もとても面白いです。自分もあてはまると思った方、寝る前の落ち着いた時間に少しずつ読むと楽しめると思います。

オリーブオイルについて書いた他の記事については、オリーブオイルについて書いた記事のまとめをご覧下さい。

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