豆乳のオメガ3脂肪酸は、100gあたり0.1~0.2g程度あります。しかし、リノール酸の方が多く、100gあたり1~2gあります。豆乳は、大豆を煮て水を加えてドロドロにしたようなものなので、脂肪酸組成も大豆と変わりません。
豆乳にどのくらいオメガ3脂肪酸が含まれているか
豆乳は少々大豆特有の青臭さがあるので、調製しているタイプと味つけしてあるものもあります。私は無調整のものしか買ったことがありません。
栄養成分は日本食品標準成分表2015年版(七訂)から調べました。調製豆乳とコーヒー味のものが出ていたので一緒に載せます。
オメガ3は100gあたり0.1~0.2g
豆乳には100gあたり脂質が2~4g程度あります。その中で一番多いのはリノール酸で1~1.8g程度あります。次にパルミチン酸、そして、オメガ3のα-リノレン酸になります。α-リノレン酸は、0.1~0.2gあります。
リノール酸が多いのが特徴です。
豆乳/豆乳 | 豆乳/調製 豆乳 |
豆乳/豆乳 飲料麦芽 コーヒー |
|
エネルギー | 46kcal | 64kcal | 60kcal |
水分 | 90.8g | 87.9g | 87.4g |
たんぱく質 | 3.6g | 3.2g | 2.2g |
脂質 | 2g | 3.6g | 2.2g |
炭水化物 | 3.1g | 4.8g | 7.8g |
灰分 | 0.5g | 0.5g | 0.4g |
食塩相当量 | 0 | 0.1g | 0.1g |
飽和脂肪酸 | (0.32)g | 0.5g | 0.33g |
一価不飽和脂肪酸 | (0.37)g | 0.75g | 0.44g |
多価不飽和脂肪酸 | (1.05)g | 1.99g | 1.2g |
n-3系多価不飽和脂肪酸 | 0.13g | 0.2g | 0.11g |
n-6系多価不飽和脂肪酸 | 0.93g | 1.79g | 1.08g |
16:0パルミチン酸 | 200mg | 340mg | 230mg |
18:0ステアリン酸 | 99mg | 130mg | 82mg |
18:1計 | 370mg | 730mg | 430mg |
18:2n-6リノール酸 | 930mg | 1800mg | 1100mg |
18:3n-3αーリノレン酸 | 130mg | 200mg | 110mg |
20:4n-6アラキドン酸 | 0 | 0 | 0 |
20:5n-3イコサペンタエン酸 | 0 | 0 | 0 |
22:6n-3ドコサヘキサエン酸 | 0 | 0 | 0 |
豆乳の脂肪酸組成は大豆の脂肪酸組成のまま
豆乳の作り方は、大豆を水に浸けて十分に水を吸わせ、水も含めてミキサーでひいてドロドロにしてから10分程度鍋で煮て、布で濾したら出来上がりです。
水で少し薄めた大豆の煮豆をドロドロにしたようななものです。加工しているわけでないので、大豆の性質がそのまま豆乳に繁栄されます。
牛乳と比べてみる
牛乳の脂質は4g程度。たんぱく質は3g程度です。豆乳の成分が牛乳と似たように調整されているのがわかります。
牛乳の脂肪酸組成は、もちろん、乳牛が食べる餌に影響されます。脂肪酸の種類が多かったので代表的な脂肪酸に加え、100mg以上あった普段私が表に入れない脂肪酸も載せておきました。
豆乳のリノール酸は多いと気づく
牛乳は100gあたりオメガ3の脂肪酸は0.02gしかありません。またリノール酸も0.1g程度しかありません。一方、豆乳の場合、100gあたりリノール酸は1~1.8g程度あります。
リノール酸とり過ぎを気にしている方は、豆乳と牛乳の違いを覚えておくとよいと思います。
普通牛乳 | |
エネルギー | 67kcal |
水分 | 87.4g |
たんぱく質 | 3.3g |
脂質 | 3.8g |
炭水化物 | 4.8g |
灰分 | 0.7g |
食塩相当量 | 0.1g |
飽和脂肪酸 | 2.33g |
一価不飽和脂肪酸 | 0.87g |
多価不飽和脂肪酸 | 0.12g |
n-3系多価不飽和脂肪酸 | 0.02g |
n-6系多価不飽和脂肪酸 | 0.1g |
4:0酪酸 | 120mg |
12:0ラウリン酸 | 110mg |
14:0ミリスチン酸 | 360mg |
16:0パルミチン酸 | 1000mg |
18:0ステアリン酸 | 400mg |
18:1計 | 760mg |
18:2n-6リノール酸 | 88mg |
18:3n-3αーリノレン酸 | 13mg |
20:4n-6アラキドン酸 | 6mg |
20:5n-3イコサペンタエン酸 | 1mg |
22:6n-3ドコサヘキサエン酸 | 0 |
NOTE
最近、豆乳の味に飽きてしまって、あまりつくっていませんが、以前は豆乳ヨーグルトをよくつくっていました。
乳酸菌のタネとして、寺田本家の発芽玄米酒「むすひ」を長く使っていましたが、明治R-1をタネにしても培養条件を整えるときちんと固まります。そして、においもR-1のにおいになりました。R-1はなかなかおいしいです。
ただし、明治R-1が再現できているかどうかは保証できませんよ。
ご参考まで。
その他の植物性食品については、農産物の中にどのくらいオメガ3脂肪酸が含まれているかをご覧下さい。