農産物の中にどのくらいオメガ3脂肪酸が含まれているか

植物に含まれているオメガ3の脂肪酸はα-リノレン酸です。植物性の食品にどのくらい含まれているか、α-リノレン酸が多いえごまやチアシード、豆乳、納豆、豆、アーモンド、ピーナッツなどのナッツ類、ごまや、アボガド、栗について調べました。

チアシード

α-リノレン酸が多い食品ランキング

植物の中に含まれているオメガ3の脂肪酸は、α-リノレン酸です。

えごま油と亜麻仁油にはα-リノレン酸がとても多いのはよくわかっていますが、それ以外の食べ物、穀物や、野菜や、豆や海藻・・・などなど、普段食べている農産物には、どのくらいα-リノレン酸が入っているのだろうと思って調べました。

α-リノレン酸が多い食品ランキング
ω3(オメガ3)のα-リノレン酸は、えごま油と亜麻仁油にたくさん含まれています。それはよくわかっているのですが、その他の、普段食べる食品にはどの程度含まれているのでしょう?調べてみました。ほとんど加工していないものに限定して調べたこ...

えごまのオメガ3脂肪酸とえごま油との比較

えごまにもえごま油にもα-リノレン酸が多いのは常識です。ところで、えごまって他にどんな栄養があるのだろう?そして、それはえごま油になるとどのくらい入っているものなんだろうと思って調べました。

えごまのオメガ3脂肪酸とえごま油との比較
えごまは100gあたり43gが脂質です。そのうちオメガ3の脂肪酸は24gあります。えごまはそれだけでなく、たんぱく質も18g程度あり、必須アミノ酸全てが含まれています。また、ビタミン、ミネラルもそこそこあり、栄養豊富な食品です。特に、乾燥さ...

オメガ3豊富なエゴマの実の食べ方はすりゴマ

えごまは八百屋さんに行くとたまに葉っぱが売っています。えごま油以外知らない時は、そういうものなのかと思っているのですが、えごまが栄養豊富だと知ると、ごま(胡麻です)のようにすりゴマにして食べると、おいしくて日持ちがして、よい食べ物だと思うようになります。

オメガ3豊富なエゴマの実の食べ方はすりゴマ
油の摂り過ぎが気になる人は、えごまの乾燥させた実を買ってきて、炒ってから擦る、「すりごま」を使う方法があります。すりごまは固形物なので、液体に比べると、食べる時に絶対量が少なくて済みます。乾燥させたえごまの実は種です。生き物なので生...

チアシードとオメガ3脂肪酸

チアシードは、たんぱく質が多く、液体を含むと12倍に膨らむという食物繊維がとても多いのが特徴です。ダイエット目的の女性に人気で、今やちょっと気のきいたお店ならいつでも買えるようになりました。

チアシードオイルは、オメガ3の油です。チアシードの栄養成分と、チアシードオイルの栄養成分を比べて、どのくらい違うのか比較しました。

チアシードとオメガ3脂肪酸
チアシードは、100g中脂質が40g以上あり、その50%程度がオメガ3のα-リノレン酸です。たんぱく質が多く、液体を含むと12倍に膨らむという食物繊維がとても多いのが特徴です。食べる時は、液体に浸せばそのまま食べられます。

豆乳とオメガ3脂肪酸

豆乳は、大豆を煮て水を加えてドロドロにしたようなものなので、脂肪酸組成も大豆と変わりません。大豆油は、リノール酸が多くて評判がよろしくありません。

豆乳は油ではありませんので、リノール酸がたくさん入っているわけではありませんが、α-リノレン酸よりもリノール酸の方がずっと多いです。

豆乳のオメガ3脂肪酸は、100gあたり0.1~0.2g程度あります。しかし、リノール酸の方が多く、100gあたり1~2gあります。

豆乳とオメガ3脂肪酸
豆乳のオメガ3脂肪酸は、100gあたり0.1~0.2g程度あります。しかし、リノール酸の方が多く、100gあたり1~2gあります。豆乳は、大豆を煮て水を加えてドロドロにしたようなものなので、脂肪酸組成も大豆と変わりません。

納豆とオメガ3の脂肪酸

納豆が好きで毎日100g食べる方は、1日に必要なα-リノレン酸の70%を摂っていることになります。わざわざ、高い油を買う必要がないかもしれません。

納豆も大豆ですから、リノール酸の方が多くなります。

納豆とオメガ3の脂肪酸
納豆が好きで毎日100g食べる方は、1日に必要なα-リノレン酸の70%を摂っていることになります。わざわざ、高い油を買ったり、サプリメントを飲まなくても間に合うかもしれませんよ。

豆とオメガ3の脂肪酸

大豆は乾燥豆の20%が脂質です。豆類の中で、大豆だけが脂質が多いです。オメガ3の脂肪酸はそこそこありますが、オメガ6のリノール酸の方がずっと多いです。それ以外の豆は、オメガ3の脂肪酸を含めた脂質が少なく、炭水化物が一番多いことが特徴です。

豆とオメガ3の脂肪酸
豆類の中で、大豆だけは脂質が多いです。オメガ3の脂肪酸はそこそこありますが、オメガ6のリノール酸の方がずっと多いです。それ以外の豆は、オメガ3の脂肪酸を含めた脂質が少なく、炭水化物が一番多いことが特徴です。

アーモンドとオメガ3脂肪酸

アーモンドにオメガ3のα-リノレン酸は、100gあたり0.01gしか含まれていません。一方、リノール酸は10g以上含まれています。一番多いのはオレイン酸です。

アーモンドとオメガ3脂肪酸
アーモンドにオメガ3のα-リノレン酸は、100gあたり0.01gしか含まれていません。一方、リノール酸は10g以上含まれています。アーモンドミルクもこのアーモンドの特徴は変わらないと思います。

ピーナッツとオメガ3脂肪酸

ピーナッツは、100gあたり50g程度脂質があります。

しかし、ピーナッツにはオメガ3の脂肪酸は、100gあたりα-リノレン酸がせいぜい0.1gしかありません。ピーナッツはカロリーもあって腹持ちがよいですが、残念ながらオメガ3は期待できません。オレイン酸が一番多く、次がリノール酸です。

ピーナッツとオメガ3脂肪酸
ピーナッツにはオメガ3の脂肪酸は、100gあたりα-リノレン酸がせいぜい0.1gしかありません。ピーナッツはカロリーもあって腹持ちがよいですが、残念ながらオメガ3は期待できません。

ナッツのオメガ3の脂肪酸はくるみだけ多い

いわゆるナッツ(木の実)として食べられるものにオメガ3の脂肪酸がどのくらい含まれているのか調べてみると、ナッツの中でオメガ3の脂肪酸が多いのは、くるみだけです。

オメガ3の脂肪酸はナッツには、くるみ以外、ほとんどないといってよいでしょう。

ナッツのオメガ3の脂肪酸はくるみだけ多い
ナッツの中でオメガ3の脂肪酸が多いのは、くるみだけです。他のナッツにはほとんど含まれていません。どれもオメガ6のリノール酸の方が多いです。

ごま油にオメガ3の脂肪酸はほとんどない

ごま油は昔から体によい油だといわれています。「体によい油」といわれると、オメガ3の脂肪酸がどのくらい入っているのかと思いますが、実はほとんど入っていません。

ごくごくわずか0.3%程度です。

その一方で、リノール酸が100gあたり40g以上を占めます。

ごま油にオメガ3の脂肪酸はほとんどない
ごま油には、オメガ3の脂肪酸が100gあたり0.3g程度しか含まれていません。その一方で、リノール酸が100gあたり40g以上を占めます。ごま油に含まれるセサミンは、リノール酸がアラキドン酸に変わることを阻害しますが、リノール酸が多い油であ...

アボガドに脂質は多いがオメガ3はほとんど含まれない

アボガドは油が含まれていて、こってりした食感があり好きです。アボガドの脂質は18.7g。結構あります。大豆と同じくらいあります。

脂肪酸組成で一番多いのはオレイン酸で10g近くあります。次に、パルミチン酸、リノール酸、パルミトレイン酸と続き、α-リノレン酸はわずか130mgしかありません。

アボガドに脂質は多いがオメガ3はほとんど含まれない
アボガドは、水分の次に脂質が多く、果実の中では最大のカロリーを持ちます。脂肪酸組成で一番多いのはオレイン酸で10g近くあります。次に、パルミチン酸、リノール酸、パルミトレイン酸と続き、α-リノレン酸はわずか130mgしかありません。

栗に含まれるオメガ3の脂肪酸は、ほぼ「ない」

ケーキのモンブランを食べると、独特の香りとこくがあっておいしいと思います。淡白な味ではなく、少しこってりしているので、栗にどのくらい脂質があるのだろうと思いました。

脂質を調べてみると、全然ありません。100gのくりに対して、脂質は1gもありません。タンパク質も少ないので、栗は、ほとんどが炭水化物でした。

栗に含まれるオメガ3の脂肪酸は、ほぼ「ない」
栗は食べるとコクがあるので、どのくらいオメガ3の脂肪酸があるのかと調べてみたら、オメガ3どころか、脂質自体がほとんどありません。栗100gあたり1gもないので、「ない」といってよいと思います。

他の食品について含まれるオメガ3脂肪酸については、食品の中に含まれるオメガ3をご参照下さい。

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