オメガ6の脂肪酸とはω端から6番目の炭素に二重結合がある

オメガ6の脂肪酸は、脂肪酸のカルボキシ基(-COOH)とは反対側の端、オメガ端から6番目の炭素に二重結合がある脂肪酸です。オメガはギリシャ文字で最後の文字です。終わりという意味があります。位置を意味しています。

オメガ3脂肪酸とはどのようなものか?構造から理解しようではオメガ3について説明しました。この記事ではオメガ6の脂肪酸について説明します。

オメガ

オメガ6とはどんな意味なのか

オメガ6とは、脂肪酸のカルボキシ基(-COOH)とは反対側の端、オメガ端から6番目の炭素に二重結合があることを示しています。

図を見てください。オメガ6の脂肪酸として知られるリノール酸です。

オメガ(ω)端から6番目の炭素に二重結合がある

左端がカルボキシ基(-COOH)で、右側はメチル基(CH3)です。右側のメチル基のことをω(オメガ)端といいます。ω(オメガ)ギリシャ文字で最後の文字です。終わりという意味があります。

リノール酸

炭素の位置は、カルボキシ基(COOH)の隣の炭素から、α(アルファ)位、β(ベータ)位、γ(ガンマ)位・・・と呼ばれます。

ギリシャ文字は24文字ありますが、一番端は、脂肪酸の炭素数にかかわらず、いつもω(オメガ)端です。

つまり、オメガ6の脂肪酸とは、ω(オメガ)端から数えて6番目の炭素に最初の二重結合がある脂肪酸のことをいいます。

また、同じことを、図にある通りn-6と書く場合もよくあります。

オメガ6の脂肪酸の種類

オメガ6の脂肪酸は、いくつもありますが、油について知るために代表的なのは、上の図でも描いたリノール酸です。炭素数が18で炭素の二重結合を2つ持ち、食べものからとらなければならない必須脂肪酸です。

リノール酸は、体の中でγ-(ガンマ)リノレン酸、ジホモ-γ-リノレン酸アラキドン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサペンタエン酸と変化していきます。

オメガ6の脂肪酸

この中で、炭素数20のジホモ-γ-リノレン酸とアラキドン酸が重要です。エイコサノイドという、ホルモンに似た働きをする生理活性物質の材料になるので、体に影響を与えることがよく知られています。

リノール酸がアラキドン酸になるまでは、リノール酸はアラキドン酸に変換されるにまとめました。もちろん、アラキドン酸からドコサペンタエン酸までも解説してあります。ぜひ読んでみてください。

リノール酸はアラキドン酸に変換される
リノール酸がアラキドン酸に変換され、さらにドコサペンタエン酸に変換されるまでを順番に説明します。エイコサノイドは炭素数20の脂肪酸からつくられます。炭素数20のアラキドン酸からは炎症を亢進させるエイコサノイドがつくられます。これが、リノール...

NOTE

油の本を読んでいて、初めて「オメガ」いや「ω」を見た時、なにやら難しげなことなのだろうかと思ってしまいました。

しかし、調べてみれば、単なる二重結合の位置のことです。

油の話には化学がつきものですが、油を理解するために必要な化学はそれほどむずかしくありません。高校生が使う化学の薄い参考書を買ってくるとよいですよ。それでほとんど間に合います。

また、オメガ6の脂肪酸のその他のことについては、オメガ6について知っておきたいことをお読み下さい。

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