この記事では、食用油に含まれているリノール酸と一般の食品に含まれているリノール酸の量を書き出し、表にして比較してみます。
油に興味を持って調べ始めたのが2013年の12月でしたが、その頃に比べてリノール酸のとり過ぎによる害が当たり前にいわれるようになりました。
一度整理する意味でリノール酸が多く含まれている食品とその含有量を調べて表にしておこうと思います。
食用油は風味がそれほど変わらないので、買うときに気をつけないとそのうちに気にしないで使い続けることになります。
気にしない人は関係ありませんが、気にしている方は、表をよく見ておくとよいと思います。
オメガ6リノール酸が多い油ランキング
リノール酸がたくさん含まれている油を調べてみました。一般に穀物油にはリノール酸がたくさん含まれています。
食用油100gあたりなので、とても分かりやすいですね。もし、油から摂るリノール酸を減らすなら、この表の下の油から選んで使うとよいと思います。
食品名 | 成分量 100gあたりmg |
サフラワー油/ハイリノール | 70000 |
ぶどう油 | 63000 |
ひまわり油/ハイリノール | 58000 |
綿実油 | 54000 |
とうもろこし油 | 51000 |
大豆油 | 50000 |
ごま油 | 41000 |
調合油 | 34000 |
米ぬか油 | 32000 |
落花生油 | 29000 |
ひまわり油/ミッドオレイック | 28000 |
なたね油 | 19000 |
あまに油 | 14000 |
サフラワー油/ハイオレイック | 13000 |
えごま油 | 12000 |
パーム油 | 9000 |
ラード | 8900 |
ひまわり油/ハイオレイック | 6600 |
オリーブ油 | 6600 |
サフラワー油は、ベニバナの種子から採取される油脂。紅花油(べにばなゆ)のことです。サフラワー油は、ハイリノールとハイオレイック(高オレイン酸)の差がとても大きいです。油を買うときは、パッケージの表示を確認した方がよさそうですね。
時代の流れは明らかにリノール酸のとり過ぎをやめるようにしようと動いているので、サフラワー油/ハイオレイックの需要が増えていると思います。
調合油は、なたね油と大豆油を1:1の割合で調合したものです。
ひまわり油/ハイオレイックは、オリーブ油と変わりません。
ハイオレイックについて、詳しく調べてひまわり油で国産、遺伝子組み換えなしで高オレイン酸タイプがあったという記事を書きました。
また、値段について、高オレイン酸のひまわり油と紅花油を探してみたという記事で調査しました。
オメガ6リノール酸が多い食品ランキング
次に、食品について調べてみました。ラー油は加工油ですし、油で揚げたものは余分にリノール酸が増えると思いますが、加工品を区別しないで載せました。
表示はmg単位です。gにするには1/1000にしてください。かなり大量に入っています。
ラー油 | 43000 |
くるみ/いり | 41000 |
けし/乾 | 32000 |
まつ/いり | 31000 |
ブラジルナッツ/フライ・味付 | 29000 |
まつ/生 | 29000 |
ひまわり/フライ・味付 | 28000 |
かや/いり | 27000 |
すいか/いり・味付 | 25000 |
ペカン/フライ・味付 | 23000 |
マヨネーズ/全卵型 | 23000 |
ごま/いり | 23000 |
ごま/乾 | 22000 |
かぼちゃ/いり・味付 | 21000 |
ごま/むき | 20000 |
ごま/ねり | 20000 |
マヨネーズ/卵黄型 | 18000 |
ファットスプレッド | 18000 |
らっかせい/いり・小粒種 | 17000 |
ピスタチオ/いり・味付け | 16000 |
凍り豆腐/乾 | 16000 |
らっかせい/乾・小粒種 | 16000 |
ピーナッツバター | 15000 |
らっかせい/いり・大粒種 | 15000 |
あさ/乾 | 15000 |
バターピーナッツ | 15000 |
湯葉/干し/乾 | 14000 |
らっかせい/乾・大粒種 | 14000 |
アーモンド/いり・無塩 | 13000 |
アーモンド/フライ・味付け | 13000 |
きな粉/全粒大豆/黄大豆 | 12000 |
ポテトチップス | 12000 |
ソフトタイプマーガリン/家庭用 | 12000 |
アーモンド/乾 | 12000 |
きな粉/脱皮大豆/黄大豆 | 12000 |
なじみのないものは調べてみました。
ブラジルナッツ
ブラジルナッツの種子は、マカダミアナッツと同じくバターのように濃厚な味で、先住民により古くから食用にされてきました。油脂分が70%と油を多量に含むため、燃料用にもされました。
また、ブラジルナッツノキはブラジル、ベネズエラ、ギアナなどアマゾン川流域周辺の熱帯雨林原産の高木である。非常に大きく、高さ50m、幹の直径2mに及ぶ。(出典)
ペカン
ペカンはクルミ科の植物で、ペカンナッツはナッツ類の中でも脂肪の割合が多いことで知られています。全体の約72%が脂質で、タンパク質は約11%、糖質は約10%です。この脂質の含有量は、クルミ(脂質約60%)やピーナッツ(脂質約57%)などよりも多く、ほぼマカダミアナッツ(脂質約72%)と同じくらいの割合です。
圧倒的に種実類、もっと平たくいえばナッツが多いです。ランキングから漏れましたが、落花生(ピーナッツ)は17g/100gあります。ナッツの油はリノール酸だと考えていてもよいと思います。
ごまも100gあたり22~23gがリノール酸です。今から15年くらい前、トーストに黒ごまペースをバター代わりに塗ってました。もちろん、今はそんなことしません。
白ごま油の風味はクセがなくてとても好きだったのですが、もう何年も買っていません。
NOTE
油を100g使うことはあまりないと思いますが、おいしくて止まらなくなるナッツには注意した方がよいです。ビールを飲みながらピーナッツを100gくらい食べるのは、他につまみがなければよくあること。柿の種と一緒になった柿ピーが好きな人は酒飲みでなくても結構いると思います。
アーモンドはオレイン酸が多いといわれていますが、調べたら100gあたりリノール酸が12gくらいありました。
リノール酸を気にするなら、とてもおいしいですが、食べ過ぎないようにした方がよいと思います。
この表を見ていて思ったのは、ごまのことです。黒ごまペーストになると一度にかなり使えます。しかし、煎ったごまを擦った、すりごまならバサバサしていますから大量には使いません。一度に100g使う人なんていないでしょう。
食用油を使う量を減らす。その上で、たとえば、野菜を食べるときにマヨネーズやドレッシングを使うなら、すりゴマをかけると口に入れたときの満足感がある割りに、油の摂取量が少なくなるかなと思いました。
また、この他のリノール酸についての記事は、リノール酸についてをお読み下さい。