油は火をつければよく燃え、カロリーが高いことが分かりますが、油と違ってカロリーがあまりないもの、例えば野菜などについてどのようにカロリーを測定しているのでしょう。密閉した容器に高圧酸素を入れ、発火させて周囲の水の温度をどのくらい上昇させたのかを愚直に測定しているのです。ボンブカロリーメーターという器具です。
野菜のカロリーってどうやって測定するの?
前の記事油はカロリーが高いが油の種類で違いがある?他の食品ともカロリーを比較してみたで、油が100グラム921kcalあるということを書きました。比較のために炭水化物であるご飯や麺類のカロリーも並べていたのですが、ふと、このカロリーについて気になってしまいました。
カロリーは熱量を表していることはみんな知っていますね。
カロリーの定義は、1グラムの水の温度を標準大気圧下で1℃上げるのに必要な熱量だというのは小学生か中学生の理科で習いました。
油なら火をつければよく燃えるし、それでお湯が沸きますから、簡単に測定できそうです。
しかし、文科省の食品成分データベースを見て行くと、ご飯やニンジンや大根にもカロリーがあります。
ちなみに文科省の食品DBによると、それぞれ100gあたり18kcalずつあります。
ニンジンやダイコンって、油のように燃やすことができるのでしょうか?
ニンジン(生) | 18kcal |
ダイコン(生) | 18kcal |
一体、食品のカロリーとはどのように測定するのでしょうか?
分からないと、気持ちがモヤモヤしてきます。
それで、早速調べてみました。
ボンブカロリーメーター
食品の熱量を測定するには、ボンブカロリメーターというのを使うのだそうです。
Googleで調べてみたら、機械の画像がたくさんでてきました。また、大阪府立産業技術総合研究所のボンベ熱量計でも画像つきで説明が書かれています。
ボンブカロリーメーター
ボンブ熱量計、爆発熱量計ともいう。燃焼熱を求める試料を厚いステンレスの筒に入れ、密封して気相を高圧の酸素とし、微弱な電流をニクロム線などに通して発火させ、発する熱量を筒を取り囲む一定量の水に伝えて、その水の温度の上昇から発熱量を求める装置。
(出典:ボンブ熱量計)
なんと愚直にカロリーの原則通りやる機械なのでしょう。
油を燃やして測定するのと変わらない、同じ原理で測定しているのです。ボンブは、爆発(bomb)するという意味でした。
これですっきりしました。
NOTE
もちろん、データがたまれば何でもかんでもボンブカロリーメーターで測定するわけではなく、成分によって計算で出したりもするでしょう。
しかし、原則はみんな一緒。
カロリーは熱量で、変わりない。ガソリンでも石油でも食用油でも、ご飯でも、ニンジンでもダイコンでも、熱量を持っていて測定できるのです。
すっきりしました。
その他のことは、油について最初に知っておきたいことをお読み下さい。