この記事は、脂質は脂肪と同じものではないの補足記事です。アミドの生成と加水分解について説明します。
アミドとは何か
有機化学(第2版) (ベーシック薬学教科書シリーズ 化学同人 2008)にこのように説明されています。
カルボキシ基(-COOH)のヒドロキシ基が窒素置換基に置き換わったものを総称してアミド(amide)という.アミドとは一般にはカルボン酸(RCOOH)のアミド(酸アミド)を指すが,ほかにも多くの種類がある.
「ほかにも多くの種類がある」は追求しません。
一般的な、カルボン酸のアミドについて、どのようなものなのか、調べていきましょう。
アセトアミドの生成と加水分解
簡単なカルボン酸である酢酸にアミドはないのかなと探すとありました。アセトアミドです。
反応式はKEGGのREACTION: R00321に出ていました。
酢酸とアンモニアからアセトアミドができます。また、アセトアミドを加水分解すると、酢酸とアンモニアができます。
この反応は、アミダーゼという酵素による反応です。この酵素は、フェニルアラニンやトリプトファンといったアミノ酸の代謝に関わると書かれています。(出典:アミダーゼ)
ちなみにアセトアミドは、発癌物質であるそうです。
アミドがこんなものだと分かったところで、脂質は脂肪と同じものではないに戻りましょう。