「まさか! の高脂質食ダイエット」を読んだ

金森重樹さんの「まさか! の高脂質食ダイエット」を読んで、断糖・高脂質食ダイエットのことを知りました。なぜ血糖値を上げず、インスリンが上がらないようにすると脂質をたくさん摂ってもやせていくのか、とても興味があります。

牛脂

まさか! の高脂質食ダイエットを読みました。この本、新しく増補版が出ているんですね。これから読む方は、増補版の方がよいでしょう。

監訳者金森重樹さんのお名前は、後述しますが、2000年頃には知っていました。最近、ダイエット法を教えていらして牛脂をすすめているらしいことが、油について学んでいる私には少し引っかかりを感じていたのですが、本を読むまでそれほど興味を持っていませんでした。

この本はグラント・ピーターセンの「Eat Bacon, Don’t Jog: Get Strong. Get Lean. No Bullshit. 」を金森さんが監訳した本です。

本のテーマは、糖質制限と高脂質食です。今まで読んだ糖質制限の本は、糖質制限してタンパク質をたくさん摂ることをすすめていましたが、高脂質食というのは初めてです。

断糖・高脂質食

本の最初の方に30ページほど金森さんが解説を書かれていますが、この部分が本の一番大切な部分かもしれません。

ご自身の90キロだった体重が2ヵ月で58キロまで減った経験から、低糖質食を深く調べるようになり、断糖・高脂質食に行き着いたのです。

金森さんが説かれる方法は、「低糖質」ではありません。「断糖」なので、糖質を極力摂らないようにするのです。

「Eat Bacon, Don’t Jog: Get Strong. Get Lean. No Bullshit. 」で書かれている内容よりも、もっと徹底しています。この本を出されたのは、あまりなじみがない高脂肪食を信用づけするためかなと思いました。

炭水化物を脂質に置きかえる

断糖・高脂質食がどんなものかというと。理想的な食事の内容が、P(たんぱく質)F(脂質)C(炭水化物)のバランスが、2:2:6とされていたとすると、それをP(たんぱく質)F(脂質)だけで、2:8にするものです。

たんぱく質はそのまま、脂質+炭水化物を全て脂質にします。摂取カロリーはそのままです。いや、脂質の制限がないので、摂取カロリーはもっと増えるかもしれません。

たんぱく質として食べるのは主に肉。脂質はリノール酸がほとんどない牛脂。野菜は重視されません。

「高脂質食でやせる」がわからない

この本、読むだけならそれ程時間はかかりません。しかし、高脂質食でやせる仕組みがよくわかりません。油のとり過ぎはいかんなと思っているのですが、牛脂を食べるとよいというのですから・・・。

サイトを探した

それで、ネットで金森さんのサイトを探しました。2つよいのがありました。

日刊SPA!の特集

金森重樹が考えた「逆説の糖質制限ダイエット塾」 | 連載 | 日刊SPA!

金森重樹の断糖高脂質食ダイエット

金森重樹の断糖高脂質食ダイエット

ざっと読むには日刊SPA!がよいですが、深く知るには、金森さんが自分で書かれている方がよかったです。

金森さんがツイッター上で運営するサロンもあります。

金森重樹@ダイエットonlineサロン

重要なのは血糖値を上げないこと

一番のポイントは、血糖値を上げないことです。血糖値が上がるとインスリンが分泌されます。インスリンは、血糖値を下げるホルモンであることはよく知られていますが、余分な糖を脂肪に変えることと、脂肪の分解を抑制する働きがあります。

糖と脂肪を比べると、エネルギーに使われる優先順位は糖の方が先です。

断糖すると、食事から炭水化物がほとんど入って来ないことと、血糖値が上がらないのでインスリンの出番がなく、脂肪の分解が抑制されません。そのため、脂肪がエネルギー源として使われやすくなります。

ただし、なぜダイエットになるのか、これではわかりません。

1日の食事の目安

低糖質ダイエットでは、糖質を少なくした分、他のものは好きなだけ食べてよいと書かれている場合が結構ありますが、断糖・高脂質食では大体の目安が書かれていました。

1食の牛脂やお肉の目安になる摂取量があれば教えてください。
PFCバランス2:2:6の糖質(C)を脂質に変えると、タンパク質2脂質8一日に2000kcalで計算すると、脂質で1600kcal。脂質は1g9kcalなので約178gになります。フォロワーさんの実験によると、牛脂を焼いたときに約14パーセ

上にも書きましたが、たとえば、食事で摂る栄養素、P(タンパク質)F(脂質)C(炭水化物)のバランスを2:2:6としています。

炭水化物(糖質のこと)を脂質に変えると、タンパク質2:脂質8になります。

1日に摂るカロリーを2000kcalで計算すると、脂質は1600kcalになります。脂質は、1g 9kcalなので焼いて損失する分も合わせて計算すると牛脂は207gは必要ですと書かれています。

タンパク質は1日の必要量を摂り、脂質で炭水化物の分も補い、1日の摂取カロリーを維持するという考え方です。

また、摂取量についてを読むと、もっと詳しい計算の説明があります。

よくある質問
断糖・高脂質食の導入についてQ.断糖・高脂質食はどういったダイエット方法ですか?断糖・高脂質食は、糖質制限ではなく“断糖”になり、限りなく糖質をゼロに近い食事をしていきます。糖質を取らない分のエネルギーは“脂質”で補います。そして、その脂質

脂質の摂取量は上限なし

しかし、終わり近くに、脂質の摂取量は制限がないことが書かれていました。

しかし、断糖・高脂質食の場合、脂質の摂取量は上限無し。目標摂取量で物足りなさを感じる場合はたんぱく質の過剰摂取に気をつけつつ脂質で補いましょう。

(たんぱく質、糖質が0に近く、脂質が多いもので補う。例:バター、牛脂など)

なぜ、脂質の摂取量は問題にならないのか、わかりません。

以前、肉だけを食べて生活するとどうなるか?という記事を書きました。

肉だけを食べて生活するとどうなるか?
肉だけを1年間食べ続ける。1日あたり230グラムの脂肪と120グラムのタンパク質と炭水化物はわずか5~10グラムの食事内容です。脂肪だけで2070kcalあります。こんな食事内容でも1年後実験前と同様な良好な健康状態を保っていました。ただし...

これもすさまじい食生活の話です。

1日あたり230グラムの脂肪と120グラムのタンパク質と炭水化物はわずか5~10グラムの食事内容でしたが、肥満することなく、健康状態は良好だったという話です。

タンパク質の摂取量がだいぶ違いますが、炭水化物を摂らないと太らない点は同じです。なぜなんだろう?とても興味があります。

では、次に具体的にどんな食事をするのか見てみましょう。

どんなものを実際に食べているのか

これは写真つきの記事を読むのが早いです。リンク先をご覧下さい。基本的に牛脂を使っています。

金森式ダイエット「高脂質レシピメニュー」を特別公開。糖質ゼロ麺の牛脂パスタも

金森式ダイエット「高脂質レシピメニュー」を特別公開。糖質ゼロ麺の牛脂パスタも | 日刊SPA!
私が提唱する「金森式ダイエット」メソッドに興味を持ち始めた人からは、「牛脂ってどうやって食べるの?」「気持ち悪くないの?」と言った声が数多く寄せられます。そこで今回、以前モニターさんたちと行った高脂質食の試食会の様子と、そこで実際に作った料理を中心に「金森式ダイエットメニュー」を紹介したいと思います。

牛脂ハンバーグなんかとてもおいしそうです。

脂質は牛脂がメイン

脂質としてすすめられているのは、牛脂、バター、オリーブ油です。レシピにはラードも出てきました。オメガ6、リノール酸が多い植物油は使わないよう注意されています。その理由は、炎症を促進するからです。

「痩せたければ脂質に依存しなさい」糖質制限の達人が教える<ダイエットの不都合な真実> | 日刊SPA!
脂肪をもって、脂肪を制す。実業家として数々の事業を成功に導いた金森重樹氏が提唱する「糖質制限&高脂質食」のダイエットメソッドが話題を読んでいる。90kg→60kgの減量に成功した金森氏はもちろん、モ…

いつものように、日本食品標準成分表2015年版(七訂)で調べました。

見るポイントは、飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸(ほぼ、オレイン酸です)が多いことと、n-6系多価不飽和脂肪酸(オメガ6のリノール酸など)の少なさです。

食品100gあたりの栄養成分
オリーブ油 牛脂 ラード 食塩不使用バター
エネルギー 921kcal 940kcal 941kcal 763kcal
水分 0 Tr 0 15.8g
たんぱく質 0 0.2g 0 0.5g
脂質 100g 99.8g 100g 83g
炭水化物 0 0 0 0.2g
灰分 0 0 0 0.5g
脂肪酸総量 94.58g 89.67g 92.66g 73g
飽和脂肪酸 13.29g 41.05g 39.29g 52.43g
一価不飽和脂肪酸 74.04g 45.01g 43.56g 18.52g
多価不飽和脂肪酸 7.24g 3.61g 9.81g 2.05g
n-3系多価不飽和脂肪酸 0.6g 0.17g 0.46g 0.33g
n-6系多価不飽和脂肪酸 6.64g 3.44g 9.35g 1.72g
4:0酪酸 0 0 0 2700mg
6:0ヘキサン酸 0 0 0 1700mg
8:0オクタン酸 0 0 0 990mg
10:0デカン酸 0 0 77mg 2100mg
12:0ラウリン酸 0 75mg 140mg 2600mg
14:0ミリスチン酸 0 2200mg 1600mg 8700mg
15:0ペンタデカン酸 0 300mg 130mg 880mg
15:0ANTペンタデカン酸 0 0 0 390mg
16:0パルミチン酸 9800mg 23000mg 23000mg 24000mg
16:0ISOパルミチン酸 0 0 0 190mg
17:0ヘプタデカン酸 0 840mg 530mg 330mg
17:0ANTヘプタデカン酸 0 0 0 350mg
18:0ステアリン酸 2900mg 14000mg 13000mg 7300mg
20:0アラキジン酸 420mg 130mg 200mg 130mg
22:0ベヘン酸 120mg 0 0 56mg
24:0リグノセリン酸 0 0 0 89mg
10:1デセン酸 0 0 0 220mg
14:1ミリストレイン酸 0 600mg 200mg 790mg
16:1パルミトレイン酸 660mg 2700mg 2300mg 1200mg
17:1ヘプタデセン酸 0 580mg 350mg 230mg
18:1計 73000mg 41000mg 40000mg 16000mg
20:1イコセン酸 280mg 380mg 660mg 120mg
18:2n-6リノール酸 6600mg 3300mg 8900mg 1500mg
18:3n-3αーリノレン酸 600mg 170mg 460mg 330mg
20:2n-6イコサジエン酸 0 69mg 370mg 0
20:3n-6イコサトリエン酸 0 56mg 0 71mg
20:4n-6アラキドン酸 0 0 100mg 100mg

バターは、牛乳からつくるので脂肪酸の種類が多いです。そしてオメガ6の脂肪酸が一番少ない。牛脂はその次にオメガ6の脂肪酸が少ないです。オリーブ油も少ないです。ラードはオメガ6の脂肪酸が多いように見えますが、それでも10g程度です。

野菜を重視せず、サプリメントで質的栄養失調を防ぐ

金森さんがツイッター上で開講している”ダイエットonlineサロン”では、断糖・高脂質食で途中から体重が落ちなくなった人は、ビタミンB群、鉄、ビタミンCのサプリを摂るようにすると、そこから順調に体重が落ちるようになった例があるそうです。

これは、必要な栄養が足りていないので脂肪をエネルギーにできない状態からだと説明されていました。この状態のことは質的栄養失調と呼ばれています。

金森さんは栄養がばらつく野菜を食べることを重視していないそうです。

野菜を食べる胃袋のスペースがあるなら、肉をお腹に詰め込んだほうがよほどビタミンやミネラルは摂取できます。ですから、僕は野菜の摂取は推奨していませんし、僕自身、野菜は基本的には摂取しません

牛脂を食べてLDLが下がる

こんな食事をしていると、血液検査をしたらLDLコレステロール値や中性脂肪が上がるのではないか?多分、たいていの人が思うことです。

しかし、「ダイエットの常識を疑え」 糖質制限の達人・金森重樹が高脂質食を薦める本当の理由に、牛脂を食べてLDLが下がる話が書かれていました。中性脂肪も低いです。

「ダイエットの常識を疑え」 糖質制限の達人・金森重樹が高脂質食を薦める本当の理由 | 日刊SPA! | ページ 2
実業家として数々の事業を成功に導き、借金1億円から超富裕層にまでのぼりつめた金森重樹氏。「すべて理詰めで考え抜き、実行する」をモットーとする氏が目下、研究を重ねているのが高脂質食ダイエットだ。金森氏…

その理由はこのように説明されています。

少し話は専門的になりますが、中性脂肪は「カイロミクロン」やLDLの前身ともいえる「VLDL」というリポタンパク質によって、体内の組織に運ばれていきます。カイロミクロンもVLDLも、いわば中性脂肪を運ぶ「船」のような役割を果たしています。

牛脂を大量に摂取して、カイロミクロンが中性脂肪を運べば、VLDLの出番は少なくなり、結果的にLDL値は下がるのです。また中性脂肪値についても、糖質が過剰摂取されて、グリコーゲンとして肝臓に蓄えられずに余ってしまったものが中性脂肪として血中を流れるので、中性脂肪と脂質を摂ることは、本来無関係なのです。

上の話を書いたのは取材したライターさんです。肝心なところを端折っていて、少し意味がわかりにくいです。

カイロミクロンが中性脂肪を十二分に細胞に運んでしまえば、改めてVLDLがたくさん中性脂肪を運ぶ必要がなくなり、VLDLは少なくなり、VLDLが中性脂肪を配り終えたものがLDLと呼ばれるので、LDLの値が低くなるということなのかと理解しました。

ちなみに、技術用語解説 血中中性脂肪を読むと、食事由来の脂質の運搬はカイロミクロンが受け持ち、肝臓で合成された脂質の運搬はVLDLが受け持つと書かれています。

たくさん脂質を食べれば、肝臓で合成される中性脂肪が減るのかな?と思いました。

ちなみに、脂質の代謝は、記事を書いています。カイロミクロンは中性脂肪(TG)を配るから読んでいただくと、カイロミクロン、VLDL、LDLについてわかります。

カイロミクロンは中性脂肪(TG)を配る
小腸細胞内にミセルとして入ってきたトリグリセリド(中性脂肪)とコレステロールは、今度は、リン脂質とアポタンパク質からできたリポタンパク質にくるまれ、血液中を流れカイロミクロンとして各組織へトリグリセリド(中性脂肪)を運搬します。...

NOTE

断糖・高脂質食で体重が減るのはなぜなのでしょう?

金森重樹@ダイエットonlineサロンで何人ものメンバーが取り組んでいらっしゃるので、全員とまではいかなくても、一定以上の成果が上がっているのだと思います。

上にも書いた通り、以前、肉だけを食べて生活するとどうなるか?という記事を書きました。大量のたんぱく質と脂肪だけを食べ続けても、体が引き締まって、健康状態がよいのだそうです。

なぜなのか?インスリンが低い値であることが一つの条件になっていると思います。インスリンをコントロールすることについてもっと知りたいと思いました。

血糖値について私も経験があります。

血糖値が上がるとその後急に空腹を感じるようになる

私は自転車が趣味なのですが、朝から何も食べないで水だけ飲みながら走っても、100キロくらい平気で走ることができます。基本、走る前に食べないことが習慣になっています。少し空腹な感じが続くのは快適です。

しかし、そんな時についうっかり甘い物を口に入れてしまうと、急激に空腹を感じて、何かを食べずにはいられなくなります。血糖値が急に上がり、インスリンのおかげでそれまでより血糖値が低くなるのだと思います。

血糖値が上下すると苦痛に感じるほどの変化を感じたことがあるので、血糖値とインスリンをコントロールすることに興味があります。

金森さんについて

金森重樹さんの本は、最初に営業法の本を読みました。当時、営業の仕事をしていたので、いつもお客さんを新規開拓する必要があり、その方法を探していました。その時に読んだ本の中の数冊が金森さんの本でした。

1冊だけ今も持っている本があります。

借金の底なし沼で知ったお金の味 25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記という本です。

確か、もともとはメルマガで連載されていた記憶があります。

東大に入ったものの、先物取引業者にカモにされて1億2千万もの借金を背負わされ、そこから生還したすさまじい体験記です。読んでいて本当にドキドキしました。

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