お店で買える油の中でα-リノレン酸が多いのはえごま油と亜麻仁油

オメガ3の油が体によいといわれています。食用油のオメガ3脂肪酸とはα-リノレン酸のことで、えごま油と亜麻仁油がよく知られています。お店で普通に買える油の中にα-リノレン酸が豊富な油はありません。えごま油と亜麻仁油がダントツに多いです。

亜麻仁

オメガ3の油のオメガ3とはα-リノレン酸のこと

食用油に含まれるオメガ3脂肪酸は、α-リノレン酸です。魚の油のようにEPAやDHAが入っているものはありません。

オメガ3のα-リノレン酸を含む油は、えごま油と亜麻仁油がよく知られています。その他、麻の実を搾ったヘンプオイルもあります。

これらの油は、以前は自然食品店か輸入食品店に行かないと買えなかったのですが、ここ2、3年、テレビ番組のおかげでほとんどのスーパーに並ぶようになりました。

えごま油と亜麻仁油を一般的な食用油の脂肪酸組成と比較する

ところで、お店に行くとたくさんの種類の油が置いてあります。えごま油や亜麻仁油は他の油に比べてかなり高いですから、他の油でα-リノレン酸がたくさん入っているものはないかと思って調べてみました。

参考にした資料は、文科省の五訂増補日本食品標準成分表脂肪酸成分表編日本アマニ協会のサイトです。エクセルでグラフをつくりました。

グラフは、α-リノレン酸の含有量が多い順から並べてあります。

グラフの飽和脂肪酸は、パルミチン酸やステアリン酸が大部分です。また、一価不飽和脂肪酸は、オリーブオイルの主成分であるオレイン酸だと思っていただいて間違いないです。

まずはご覧下さい。

脂肪酸組成

グラフにしてみると、えごま油、亜麻仁油がやはりダントツにα-リノレン酸の含有量が多いことがわかります。全体の50~60%近くをα-リノレン酸が占めます。残念ですが、他の油では代用できないことが分かります。

ちなみに、私はクセのないえごま油が好きです。亜麻仁油は独特の苦みを感じるので、今はえごま油だけ使っています。パスタをゆでてソースと絡めるときに足すとコクと香りがついて美味しい。

買う時はビタミンEとビタミンCが添加されたものを

α-リノレン酸は酸化されやすく熱に弱いので、フライパンを使った炒めたり焼いたりする料理には使えないと聞いていましたが、酸化防止のためにビタミンEとビタミンCが添加されたものは、炒め物をしても大丈夫みたいです。

しかし、えごま油も亜麻仁油も傷むのは早いです。開封したら冷蔵庫に保管しなければいけません。そして、つい冷蔵庫の奥に入れたまま数ヶ月忘れていると、植物油なのに魚臭くなります。

魚臭くなったのは酸化して古くなったということです。そうなる前に使い切りましょう。

NOTE

オメガ3の油がポピュラーになったのは、α-リノレン酸に特有の効果があったからというより、現在のリノール酸とり過ぎの食生活の改善策の一つだと思います。

リノール酸が主成分の大豆油が加工品にたくさん使われているとしたら、揚げ物からパン、お菓子など、みな入っていると考えて、普段の食べ物から油を使った加工品を減らすようにすることが一番大事かもしれません。

あとは買い物をする時にパッケージをひっくり返して、どんなものが原材料に使われているのかいつも見るようにするとよいです。

私がこの問題に興味を持ってから最初に発見したのは、チョコレートに大豆油が使われていることでした。

α-リノレン酸は必須脂肪酸ですが、α-リノレン酸から変化したEPAにははっきりした効果が分かっていますが、α-リノレン酸固有の効果はよく分かりませんでした。

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