オメガ3の酸化について

オメガ3の油と酸化の記事一覧です。これから読んでいただく記事の内容を簡単に説明します。亜麻仁油の酸化を抑える保存方法、アマニ油マヨネーズからマヨネーズの酸化防止対策を知ること、オメガ3の油の加熱についてビタミンEとビタミンCを添加してあるものは加熱調理に耐えられること。揚げ物をしていると「油酔い」する原因は、α-リノレン酸からできたアクロレイン。オメガ3の脂肪酸が先に酸化されることで細胞自体を守る話。そして、ちょっと変わっていますが、森や山の中に行った時に感じる青葉のにおいは、α-リノレン酸が酸化したアルデヒドのにおいです。

マヨネーズ

亜麻仁油の酸化を抑える保存方法

えごま油や亜麻仁油は酸化されやすい油です。私も冷蔵庫の中で放置してしまい「魚くさく」してしまったことがあります。保存性をよくするには、ごま油を10%ほど足すとよいそうです。くせのない太白ごま油を足せば風味に影響はないと思います。

亜麻仁油の酸化を抑える保存方法
亜麻仁油の保存性を高めるには、まず、冷蔵庫で保存することです。さらに、少しごま油を足すのが効果的なようです。重量比10%足すとよいようです。焙煎ごま油の方が抗酸化力は強いですが、くせのない太白ごま油を足せば風味に影響はないと思います。...

アマニ油マヨネーズからマヨネーズの酸化防止対策を知る

また、オメガ3の油が人気で、亜麻仁油マヨネーズも発売されました。なかなかおいしかったです。しかし、亜麻仁油は酸化されやすいのに、マヨネーズのような加工品にして持つのかなと思いました。

調べてみると、昔からあるマヨネーズ自体がとても酸化されやすい性質を持っていて、製造メーカーは何十年も保存性を上げる技術を磨いてきたことがわかりました。日本の食品メーカーの持っている技術はなかなかのものなのです。是非読んでみて下さい。

アマニ油マヨネーズからマヨネーズの酸化防止対策を知る
アマニ油マヨネーズがどのように酸化されないような工夫がされているのかと思って調べてみると、もともとマヨネーズ自体、卵黄が含む鉄によって、油がとても酸化されやすい性質があることがわかりました。そのため、できるだけ酸素を入れず、また原材料からも...

オメガ3の油の加熱について

オメガ3の油は酸化しやすいので加熱調理には使えないといわれています。しかし、インカインチオイルやカメリナオイルはビタミンEやポリフェノールの含有量が多く、熱に強いといわれています。えごま油や亜麻仁油でも、ビタミンEとビタミンCを添加してあるものは、加熱調理に耐えられることがわかりました。もちろん、天ぷらに使う人はいないと思いますが。

オメガ3の油の加熱について
加熱料理に強いといわれるインカインチオイルとカメリナオイルはビタミンEとポリフェノールのおかげで酸化しにくくなっています。そして、市販されている亜麻仁油とえごま油には保存性を上げるため、ビタミンEとビタミンCが添加されているものが結構あ...

揚げ油でできるアクロレインはα-リノレン酸由来だって

長時間揚げ物を調理していると「油酔い」する人がいます。これはアクロレインが原因物質なのですが、オメガ3の脂肪酸であるα-リノレン酸が分解してできます。天ぷら油には大豆油が使われていて、大豆にはリノール酸ほどではありませんが、α-リノレン酸も豊富に含まれています。

揚げ油でできるアクロレインはα-リノレン酸由来だって
α-リノレン酸が含まれる油を加熱すると、150℃程度の温度から、二重結合を1個持った炭素数3のアルデヒド、アクロレインができるようになり空気中に放出されます。体には有害で、天ぷらを揚げ続けると気持ち悪くなる「油酔い」の原因物質です。α...

オメガ3脂肪酸は酸化ストレスを軽減する

EPAやDHAはα-リノレン酸より二重結合が多く、とても酸化されやすい性質を持っています。刺身を外に出しておくとすぐに腐ってしまいます。では、そんな酸化されやすいものを食べて、体の中で悪い影響はないのだろうか?と思いました。体内は、酸素の量が減るので酸化しにくくなり、さらにそれら脂肪酸は自身が先に酸化されることで、細胞の酸化を防いでくれることがわかりました。

オメガ3脂肪酸は酸化ストレスを軽減する
オメガ3の油(魚油)は、大気下では、とても酸化されやすい性質があります。しかし、体の中では、酸素の量が減るので酸化しにくくなり、さらに、体の中で強い酸化ストレスがかかると、オメガ3の油は、自身は過酸化されるものの、細胞の酸化を防ぐ働きがある...

α-リノレン酸から青葉のにおいができる

草原や森へ行くと緑のにおいがします。多分、嫌いな方はいないのではないかと思います。このにおいのもとは、α-リノレン酸でした。オメガ3のα-リノレン酸は微量ですが、草木の葉っぱに含まれています。これが酸化されて、炭素数6のアルデヒドになると緑のにおいになるのです。アルデヒドってあんまりよいイメージがないのですが、よいにおいにもなります。

α-リノレン酸から青葉のにおいができる
α-リノレン酸の分解経路を見ていたら2回の反応で炭素数6のアルデヒドができることがわかりました。炭素数が短いとたいていにおいがあります。短い脂肪酸はクサイのですが、炭素数6のアルデヒドは、青葉のにおいがします。また、日本酒の吟醸香も短い脂肪...
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