油についてまず知っておきたいこと

油について最初に知っておきたいことについて4つ記事を書きました。「あぶら」に当てる漢字は油と脂がありますが、食品の場合、それはどちらも脂肪のことです。そして、食用油は見た目や香りが違うものが多いですが、その成分はほとんど100%脂肪です。さらに、見た目や香りが違う油のカロリーは1gあたり9kcalで同じです。食品の中で油(脂肪)はカロリーがダントツに高いですが、脂肪を食べると簡単にエネルギーを得ることができます。つまり他の生物がエネルギー源としてためこんでいたものを簡単に横取りできるのです。

油

「あぶら」ってどんな漢字を当てますか?

油も脂も脂肪のことを指しています。

「あぶら」は油と書くのが普通ですが、脂と書く場合もあります。ラードはブタの脂(下の画像)だし、牛脂と書くヘットもあります。魚の場合は、魚油と書きますが、一方、「あぶらののったさんま」は、「脂の乗った秋刀魚」と書きます。

ラード

そして、よく使うことば、「脂肪」。何となくお腹にたまった脂肪をすぐに思い出すので、固まった脂なのかなと思いますが、違いはわかりますか?

油と脂と脂肪ってどうちがうか分かりますか?にまとめて書いておきました。

油と脂と脂肪ってどうちがうか分かりますか?
油は常温で液体で、由来が基本的に植物です。一方、脂は由来が動物です。しかし、まとめれば「油脂」と表すことができ、化学で使うなら脂肪ということばを使います。 「油」っていろんな書き方呼び方がある 「あぶら」って聞くと、まず、「油」...

油も脂も脂肪なのです。

油ってなんだろう?

見た目が液体・固体で違ったり、色や香りの有無で違う油も、ほぼ100%脂肪です。

さて、かなり見た目が違う、油を3つ用意しました。

ごま油 ココナッツオイル オリーブオイル
ゴマ油 ココナッツオイル オリーブオイル

ごま油とオリーブオイルは常温で液体ですが、ココナッツオイルは固まっています。

もちろん、それぞれ、ごま、ココナッツ、オリーブ特有の成分が入っています。色もにおいも味も全然違います。

どのくらい原料由来の成分が入っていると思いますか?

10%?それとも20%くらいでしょうか?

答えは、原料由来の成分はごく微量で、ほとんど100%油なのです。もちろん、原料由来の成分によって香りや色が違っています。

ココナッツオイルが常温で固まっているのは、ココナッツ特有の成分のためでなく、油の性質が原因です。

見た目はずいぶん違いますがみんな油です。油は粘度がありヌルヌルスベスベする。紙に染み込ませて燃やすとよく燃える。それは共通しています。

しかし、常温で液体・固体の違いがある。油って一体、どんな物質なのでしょう?

油の構造を知ろうで詳しく説明しました。

油の構造を知ろう
油は脂肪と同じものです。油には基本的な構造があります。グリセリンと3本の脂肪酸がエステル結合したものです。脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、炭素の長さで性質も違います。油の性質は、結合する脂肪酸によって決まります。

油のカロリーについて

食品の油は脂肪です。1gあたり9kcalあります。どんな油でも同じです。

油は燃料になるくらいですからカロリーが高いのはよく知られたことです。

しかし、たとえば、ごま油、ココナッツオイル、オリーブオイルなど油の種類によってカロリーは変わるのだろうか?知りたいところです。ええ、もちろん、カロリーが低い油があるなら私は今日からそれを使います。

そして、同じく燃料として使われるアルコールと比べてどちらがカロリーが高いのでしょうか?

また、太る原因になる砂糖。砂糖もカロリーが高いといわれています。比べてみるとどちらが高いのでしょう?

油はカロリーが高いが油の種類で違いがある?他の食品ともカロリーを比較してみたに詳しく書きました。

油はカロリーが高いが油の種類で違いがある?他の食品ともカロリーを比較してみた
食用油はサラダ油でもごま油でも種類に関係なく1gあたり9kcalあります。お酒の4倍以上、砂糖の2倍以上のカロリーです。ガソリンや灯油と比較すると、ガソリンや灯油の方が2割くらいカロリーが高いですが、それでも、食用油のカロリーは高いです。 ...

カロリーについての余談

ところで、油はカロリーが高いのはわかりきったことですが、カロリーが低い野菜など、どのようにカロリーを測定しているのだろうと思いました。

調べてみると、愚直に燃やして水の温度変化を測定する機器があるのです。

食品のカロリーってどうやって測定するのでしょう?に書きました。

食品のカロリーってどうやって測定するのでしょう?
油は火をつければよく燃え、カロリーが高いことが分かりますが、油と違ってカロリーがあまりないもの、例えば野菜などについてどのようにカロリーを測定しているのでしょう。密閉した容器に高圧酸素を入れ、発火させて周囲の水の温度をどのくらい上昇させたの...

さらに、油もアルコールも炭水化物も、炭素(C)と水素(H)と酸素(O)で構成されていて、燃やせば、単純に二酸化炭素(CO2)と水(H2O)ができます。

しかし、燃える時にできるカロリーの差はどうしてできるのか。とても不思議に思いました。

炭素と水素の数が多いと燃焼熱は大きくなり酸素が入っていると燃焼熱が下がるという記事に詳しく書きました。

炭素と水素の数が多いと燃焼熱は大きくなり酸素が入っていると燃焼熱が下がる
有機物を燃焼させるとき、同じ炭素数なら酸素の数が少ないほど燃焼熱は大きくなり、また、炭素数が増えると燃焼熱は大きくなります。 メタンとメタノールはどっちが熱量が高いのか? 以前、油はカロリーが高いがどのくらい高いのか比較してみた...

脂肪はエネルギー源の横取りなのか

脂肪は分解されても体内で脂肪にすぐ戻り、エネルギー源として貯蔵されやすい物質なのですが、これは、食物連鎖で小さい生物から次々に脂肪を横取りしているように見えます。

ところで、油(脂肪)を食べると体の中で消化酵素(リパーゼ)で分解されます。

たとえば、揚げ物には油がたくさん含まれています。

油は体の中で消化され、脂肪酸が1本結合したグリセリン、モノグリセリドと脂肪酸2本に分解されますが、腸から吸収されるとすぐにまた油に戻ります。

油はエネルギー源として貯蔵されやすいのです。

たとえば、今日、ラッキーなことにまぐろの大トロを食べることができたとしましょう。私の脇腹に大トロの脂が貯蔵されたとして、その脂のルーツをたどると、まぐろが食べたサイズの小さな魚であり、さらに、その魚が貯蔵していた脂は、それよりもサイズの小さな魚やプランクトンが蓄えていたものです。

それぞれが、せっせと蓄えた脂肪を食物連鎖で上位の生物が横取りしているように見えますね。

脂肪を食べるのは他の生き物が貯蔵していたエネルギーを横取りすること?に書きました。

脂肪を食べるのは他の生き物が貯蔵していたエネルギーを横取りすること?
太るのは簡単ですが、やせるのは結構大変です。また、脂肪は消化されると、脂肪酸を1本つけたグリセリン、モノグリセリドと2本の脂肪酸に分解されますが、体内ですぐにまたもとの脂肪に戻ります。そして、脂肪はカロリーが一番多く、エネルギー源としては最...
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脂肪

油についてまず知っておきたいこと

これから油についていろいろなことを書いていきますが、最初に知っておきたいことがいくつかあります。 「あぶら」ってどんな漢字を当てますか? 「あぶら」は油と書くのが普通ですが、脂と書く場合もあります。ラードはブタの脂(下の画像)だ...
脂肪

油の構造を知ろう

油は脂肪と同じものです。油には基本的な構造があります。グリセリンと3本の脂肪酸がエステル結合したものです。脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、炭素の長さで性質も違います。油の性質は、結合する脂肪酸によって決まります。
脂肪

油と脂と脂肪ってどうちがうか分かりますか?

油は常温で液体で、由来が基本的に植物です。一方、脂は由来が動物です。しかし、まとめれば「油脂」と表すことができ、化学で使うなら脂肪ということばを使います。 「油」っていろんな書き方呼び方がある 「あぶら」って聞くと、まず、「油」...
脂肪

油の分子式や分子量は求められない

油はグリセリンに3本の脂肪酸がエステル結合したものですが、脂肪酸が何種類もあるため、いろいろな脂肪の混合物となり、油の分子式や分子量は求められません。 先日のこと、私が油のことばかり調べているので、友人から、オリーブオイルの分...
脂肪

油はカロリーが高いが油の種類で違いがある?他の食品ともカロリーを比較してみた

食用油はサラダ油でもごま油でも種類に関係なく1gあたり9kcalあります。お酒の4倍以上、砂糖の2倍以上のカロリーです。ガソリンや灯油と比較すると、ガソリンや灯油の方が2割くらいカロリーが高いですが、それでも、食用油のカロリーは高いです。 ...
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食品のカロリーってどうやって測定するのでしょう?

油は火をつければよく燃え、カロリーが高いことが分かりますが、油と違ってカロリーがあまりないもの、例えば野菜などについてどのようにカロリーを測定しているのでしょう。密閉した容器に高圧酸素を入れ、発火させて周囲の水の温度をどのくらい上昇させたの...
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炭素と水素の数が多いと燃焼熱は大きくなり酸素が入っていると燃焼熱が下がる

有機物を燃焼させるとき、同じ炭素数なら酸素の数が少ないほど燃焼熱は大きくなり、また、炭素数が増えると燃焼熱は大きくなります。 メタンとメタノールはどっちが熱量が高いのか? 以前、油はカロリーが高いがどのくらい高いのか比較してみた...
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脂肪を食べるのは他の生き物が貯蔵していたエネルギーを横取りすること?

太るのは簡単ですが、やせるのは結構大変です。また、脂肪は消化されると、脂肪酸を1本つけたグリセリン、モノグリセリドと2本の脂肪酸に分解されますが、体内ですぐにまたもとの脂肪に戻ります。そして、脂肪はカロリーが一番多く、エネルギー源としては最...
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脂肪をため込む脂肪細胞は肥満すると増えるよ

脂肪細胞には、脂肪をため込む「白色脂肪細胞」と脂肪を燃焼させる「褐色脂肪細胞」の2種類があります。白色脂肪細胞は、数が増え、大きさもふくらみ、脂肪を受け入れます。褐色脂肪はミトコンドリアを多く含み、熱を生産しますが、数が少ない。しかし、寒冷...
脂肪

内臓脂肪の蓄積は皮下脂肪の蓄積よりずっと悪い

内臓脂肪がたまると、脂肪をためる脂肪細胞からアディポサイトカインという生理活性物質がたくさん分泌されるようになります。これは、脂肪細胞が「もう勘弁してくれ」といっているようなものです。インスリンの効きを悪くして、脂肪が細胞にたまらないように...
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