EPAとDHAはサプリメントとして買ってカプセルを飲んでいる人が多いですが、サンマの缶詰が安く買えたら、たんぱく質もEPAもDHAも十分な量が食べられます。おまけにおいしい。
サンマのEPAとDHA
以前、オメガ3脂肪酸の1日の摂取量は?という記事を書きました。
その中で、必須脂肪酸のオメガ3の脂肪酸は、成人男性は、2.0~2.4g/日、成人女性は、1.6~2.0g/日摂っていれば不足しないということがわかりました。
えごま油や亜麻仁油から摂る方法もありますが、サンマの缶詰はどうなんだろう?早速、日本食品標準成分表2015年版(七訂)から調べてみました。
その結果が下の表です。余裕ですね。
EPA | DHA | |
さんま/皮つき生 | 1500 | 2200 |
さんま/缶詰/味付け | 1000 | 1700 |
さんま/缶詰/かば焼 | 700 | 1200 |
さんま水煮缶がいいんじゃない?
農大の小泉先生が書かれた缶詰に愛をこめてにはこのように書かれていました。
生サンマを缶詰にする
缶を開けて、真っ白い皿の上にのせますと、サンマの肌の眩しいばかりの白銀色に黒いスジがすーっと通っている。
これは新鮮な、いいサンマだなぁということになるのですが、近年、その味に革命的な変化が起こっているのです。
従来、缶詰のサンマは、その大半が冷凍サンマだったのですが、旬の獲れたてのサンマを冷凍せずに氷詰めで運んできて、陸にあげたら、新鮮なうちにすぐに缶詰工場で加工する。そういう缶詰が増えてきました。
前出の佐藤水産などでもそうした缶詰をつくっていますが、本当に美味しい。こういう缶詰を食べてみると、サンマの缶詰も、経済的な理由から食べるという時代から、美味しさを味わう時代に入ってきたのだなぁということを実感します。
冷凍サンマの缶詰が悪い、ということではないのですが、やはり冷凍サンマを缶詰にしたものと、生サンマを缶詰にしたものでは、味が大きく違うことは確かです。
すべての缶詰に書かれているかどうかはわかりませんが、例えば、先ほどの佐藤水産の缶詰には、「北海道根室の新鮮な生さんまから作った」と書いてあります。
そんなふうに丁寧に書かれているものを選ぶのは大切なことです。
佐藤水産について調べてみましょう。サイトがあります。
佐藤水産株式会社は、札幌市にある会社です。千歳空港にもお店があるようです。しかし、小泉先生のこの本が出たのは2013年。その後、サンマは獲れない魚になり、缶詰も見かけなくなりました。
佐藤水産のサイトからも、サンマの缶詰は外されています。
サンマの蒲焼きはちょうしたが一番人気だとか
サンマの缶詰には蒲焼きがあります。
友人の酒屋さんから聞いたのですが、サンマの蒲焼きは昔からちょうした印がブランドで、お店では絶対に切らすことができなかったそうです。味も一番よいのだとか。
ちょうした印は、田原缶詰株式会社のブランドで、会社がある千葉県の銚子と田原から作られたトレードマークのことをいうようです。会社のサイトがありました。
「さんま蒲焼き」は100g入りで現在、小売価格が220円です。
まとめ買いしたらお得なのか調べてみました。アマゾンで30缶買うと、この記事を書いている現在、@177円になります。
サンマをおかずにして昼か夜に食べると、1日に必要なオメガ3はバッチリです。しかもたんぱく質が18gくらいあるので、かなり性能がよい食品ですね。
NOTE
昔は、旬になると3尾100円なんてめずらしくなかったサンマですが、今や獲れなくて高級魚です。私が学生だった1980年代は、洋風料理に合うツナ缶が一番人気で、サンマの缶詰を食べた記憶なんてほとんどありません。
当時、サンマの缶詰は若者に人気がなく、しみったれた酒のつまみでしたが、今のような時代になると、とても貴重に感じます。
今はEPAやDHAをサプリメントで摂る人が多いですが、1回分180円で、おいしくいただく方が私には魅力的です。
その他の水産物とオメガ3については、水産物の中のオメガ3をお読み下さい。